ラゴスの海戦

ラゴスの海戦

ラゴスの海戦は、1759年8月19日にポルトガル南岸のラゴス沖で発生した海上バトルであり、七年戦争の重要な戦闘の一つです。この戦闘は、イギリス艦隊とフランス艦隊の間で繰り広げられ、結果的にイギリス側の勝利に終わりました。

背景

当時、フランスのルイ15世の政府はイギリスへの侵攻を計画していました。軍はブルターニュの南東部に集結し、輸送船はモルビアンの水域に集合していました。この艦隊は、ブレストにいるド・コンフランの指揮下にある21隻と、トゥーロンから回航される12隻の戦列艦で構成されていました。

この侵攻の計画は、トゥーロンのド・ラ・クリュー艦隊の封鎖を行っていたイギリス提督エドワード・ボスコーエンとその艦隊の活動に大きく左右されました。ボスコーエン提督は、1759年5月に任地に着任し、その後、物資と水の補給のためにジブラルタルに向かいます。そして、艦隊がトゥーロンを出港したことを知った彼は、即座に出動することとなりました。

戦闘の経過

イギリス艦隊は出動し、フランス艦隊を追尾する形で進軍しました。しかし、イギリス艦隊は港を急いで出たために、2つの隊に分かれてしまいます。8月18日午後、ボスコーエンは仲間のフランス艦隊に追いつき、攻撃を開始しました。この戦闘の中で、74門艦「サントール」が捕獲されるものの、イギリス艦隊の旗艦に深刻な損害が与えられました。

フランス艦隊のうち、2隻は夜の間に逃走しましたが、残りの艦船は北に向かい、ラゴス付近で遭遇することになります。ここでフランスの旗艦「オセアン」と「ルドゥタブル」は座礁し、壊滅的な損失を被りました。その頃、他の2隻も捕獲され、フランス艦隊は大打撃を受けました。

戦闘後の影響

ド・ラ・クリュー艦隊の指揮官であったド・ラ・クリューは重傷を負い、ポルトガルの沿岸で息を引き取りました。また、カディスに逃れた艦船はボスコーエンの副提督に封鎖されました。この戦闘によって、フランス側の侵攻計画は大きく崩れ去りました。しかし、フランスは攻撃を中止することはなく、その計画は後のキブロン湾の海戦において最終的に破棄されることになりました。

イギリス艦隊の中の数隻は、戦後にホーク提督の艦隊に加わるために送られ、その後の作戦でも活躍を見せました。

参加艦

イギリス艦隊

• - ナミュール（90門戦列艦） - ボスコーエン提督の旗艦
• - プリンス（90門戦列艦）
• - ニューアーク（80門戦列艦）
• - その他、多くの艦船が参加

フランス艦隊

• - オセアン（80門戦列艦） - 旗艦として座礁して焼却
• - テメレール（74門戦列艦） - 捕獲
• - モデスト（64門戦列艦） - 捕獲
• - ルドゥタブル（74門戦列艦） - 座礁後に焼かれる

このように、ラゴスの海戦はイギリスの海軍力を示す重要な戦闘であり、同時にフランスの戦略にも大きな影響を及ぼす結果となりました。

もう一度検索