ラジオ・声優グランプリ

ラジオ・声優グランプリ

『ラジオ・声優グランプリ』は、声優専門誌『声優グランプリ』によって企画・制作され、1995年から1996年にかけて放送されたラジオ番組です。大野まりな、梶村ひろこ、千葉千恵巳、前田千亜紀といった当時の若手声優たちがパーソナリティを担当し、雑誌の世界観をラジオというメディアで展開しました。

番組の企画は、1995年9月に開催されたラジオ新番組に関する会議で具体化しました。これを受け、番組名は『声優グランプリ vol.4』誌上にて一般公募されることになります。そして、同年10月8日から翌9日にかけて行われたパーソナリティオーディションにより、番組を彩る4人の声優たちが選ばれました。それぞれの個性から、「元気者」の大野まりなさん、「優等生」の梶村ひろこさん、「個性派」の千葉千恵巳さん、「おっとり派」の前田千亜紀さんと紹介されています。

この4人が初めて顔を合わせたのは、10月23日に行われた『アニラジグランプリ』創刊号掲載用のグラビア撮影の場でした。そして、記念すべき初回放送は12月4日を迎えることになります。

番組開始当初は、「まりなの開け〜ゴマ！」「ひろこの小部屋」「ゲストトーク」「千恵巳は何でも知っている」「千亜紀の街角ファンタジア」といった個性豊かなコーナーで構成されていました。特に印象的だったのは、番組に投稿するリスナーのことを「しもべ」というユニークな愛称で呼んでいた点でしょう。これにより、パーソナリティとリスナーの間には独特の親密な関係性が築かれました。

1996年4月、番組は改編期を乗り越え、新たな展開を迎えます。コーナーは一新され、「ゲストの小部屋」「週番ハガキ」「しもべニアンナイト」「ホワイトページストーリーズ」「大人のまりな・身体のまりな」などが登場しました。週番ハガキのコーナーでは、パーソナリティが週替わりで担当することで、それぞれの個性がより際立つ企画が展開されました。

番組の大きな節目となったのは、1996年8月27日にTBSホールで開催された初の公開録音です。ここでは、パーソナリティ4人が歌う番組主題歌「ときめきFly High」が初めて披露され、会場は大いに盛り上がりました。この公開録音を機に、「バーガーの美人さんいらっしゃい」という新コーナーも番組に加わっています。

こうしておよそ1年間にわたり放送が続けられましたが、1996年末をもって番組の終了が決定しました。最終回の収録は、打ち上げを兼ねて鬼怒川温泉でのスキー旅行という形で和やかに行われました。そして、1996年12月30日にその模様がオンエアされ、『ラジオ・声優グランプリ』は惜しまれつつその歴史に幕を閉じました。

番組を象徴する主題歌「ときめきFly High」は、パーソナリティ4人によって歌われ、リスナーの間で親しまれました。

『ラジオ・声優グランプリ』は、雑誌と連携したメディア展開の先駆けの一つとして、また当時の若手声優たちの瑞々しい魅力が詰まった番組として、ファンの心に刻まれています。

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