ラジオ関西ジャイアンツナイター

ラジオ関西ジャイアンツナイターの歴史と魅力

ラジオ関西で放送されている「ラジオ関西ジャイアンツナイター」は、読売ジャイアンツ（巨人）戦を中心に放送するプロ野球中継です。「関西唯一 熱烈ジャイアンツ応援ナイター」をキャッチフレーズに、熱い戦いを伝えています。ここでは、その歴史と番組内容について詳しく解説します。

ラジオ関西とプロ野球中継の始まり

ラジオ関西（旧ラジオ神戸）がプロ野球中継を開始したのは1952年。民間放送として初めてナイター中継を実施しました。当時の大株主であった阪急電鉄の球団・阪急ブレーブス（現オリックス・バファローズ）主催試合を中心に、在阪球団の試合も放送。ラジオ関東、ニッポン放送、東海ラジオなど、各地のラジオ局とネットワークを結んで中継を届けました。

1960年代には、火曜から土曜の夜に中継枠を設け、一社提供による冠スポンサー番組として放送。しかし、1965年にJRN・NRNが発足し、MBSラジオとABCラジオが関西地区のNRNナイター担当局となったことで、一時的にプロ野球中継から撤退。音楽番組中心の編成に切り替えました。

その後、ラジオ関西の制作部門の社員の多くがサンテレビジョンに移籍。野球中継のノウハウは、サンテレビの「サンテレビボックス席」へと受け継がれていきました。

『ゴールデンナイター』としての再開

1978年、巨人主催試合の中継がラジオ関東（現RFラジオ日本）の独占放送となったことを機に、ラジオ関西は巨人戦の関西地区ラジオ独占放送権を獲得。4月1日よりナイター中継を再開しました。同時に、NRNを脱退し、独立局として新たな道を歩み始めます。

再開後は『ラジオ関西ゴールデンナイター』として、1994年以降は『AM KOBE ゴールデンナイター』として放送。RFラジオ日本制作のナイター中継をネットする形が基本となりました。ただし、1979年から1981年までは、RFとTBSラジオが巨人主催試合で放送業務提携を結んだ際、TBSラジオ制作の試合も放送されました。

ヤクルトスワローズと横浜ベイスターズ（当時横浜大洋ホエールズ）主催の巨人戦は放送権の都合で中継できず、代わりに中日戦（CBCラジオ制作）、広島戦（RFラジオ日本またはラジオ関西制作）、阪神戦（ABCラジオまたはRFラジオ日本制作）などを放送。巨人戦がない日には、パ・リーグ戦（阪急、近鉄、南海戦）も中継しました。

『ジャイアンツナイター』へ、そして現在

2003年からは巨人戦中継に特化し、横浜主催試合も中継を開始。ヤクルト主催試合を除くほとんどの巨人戦を中継するようになります。そして2004年、タイトルを『ラジオ関西ジャイアンツナイター』に改めました。

2016年シーズンにはRFラジオ日本がJRNとの連携を再開し、巨人ビジターの試合中継が増加。しかし、2018年からはTBSラジオがプロ野球中継から撤退した影響で、巨人主管試合中心の放送となっています。コロナ禍以降は、RFの編成方針により、地方開催試合を中心に放送されない試合も増えています。

放送予定カードが中止となった場合は、原則としてRFラジオ日本と同様の措置が取られ、JRN系列局のネット可能な試合が予備試合として設定されます。

オリックス戦中継と情報番組

1991年、オリックス・ブルーウェーブが神戸市に本拠地を置いたことから、ラジオ関西ではオリックス戦に特化した中継番組を放送。当初は『ザ・スポーツサンデー』や『サンデー・ブルーウェーブ・スタジアム』というタイトルで、日曜日のホームゲームを中心に中継を行いました。中継がない場合でも、スタジオからオリックスの情報を発信しました。

2001年には、マンデーパ・リーグの実施に伴い、月曜日に『ブルーウェーブ・ヴィクトリー・スタジアム』としてホームゲームを中継。2006年からは、ラジオ日本が巨人戦をロッテ戦中継に差し替える場合に、ロッテ戦またはオリックス戦を中継することもありました。

2011年には、東日本大震災からの復興を願い、甲子園球場で行われた楽天対オリックス戦を東北放送と同時ネットで中継する特別番組『がんばろう!東北 スポーツスペシャル』を放送しました。

女子プロ野球中継

2015年からは、『ジャイアンツナイター』枠外の特別番組として、『女子プロ野球 兵庫ディオーネ中継』を不定期に放送。兵庫ディオーネの主催試合を中継しました。しかし、2018年にディオーネが愛知県へ移転したため、女子プロ野球中継は終了しました。

放送時間

『ゴールデンナイター』時代から『ジャイアンツナイター』時代にかけて、放送時間は何度か変更されています。2007年以降は、巨人戦の有無にかかわらず、土日のナイター放送は廃止されました。2010年以降は、最大延長時間に制限が設けられるなど、編成上の制約も受けています。 2019年には延長オプションを廃止し、試合途中でも21:00で中継を打ち切るなど、時代とともに変化しています。

出演者

ラジオ関西のプロ野球中継には、数多くの解説者やアナウンサーが出演してきました。青田昇、小鶴誠といった往年の名選手から、笠原和夫、梶本隆夫、高井保弘といったベテラン解説者、そして、国広正夫、牛尾淳、林真一郎といった実況アナウンサーが、ラジオ関西の野球中継を盛り上げてきました。

リスナープレゼント

ラジオ関西のナイター中継では、リスナープレゼントも魅力の一つです。試合に関連するクイズに正解した人の中から、毎月抽選で賞金やグッズがプレゼントされます。過去には、ジャビットのぬいぐるみやカーナビゲーションシステム、日本酒などが贈られていました。

まとめ

ラジオ関西のプロ野球中継は、長年にわたり、関西の野球ファンに愛されてきました。巨人戦を中心とした熱い中継はもちろん、オリックス戦や女子プロ野球中継など、様々な取り組みを行ってきました。これからも、ラジオ関西は、野球ファンに感動と興奮を届けてくれることでしょう。

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