ラッセル・ラタピー

ラッセル・ナイジェル・ラタピーの経歴

ラッセル・ナイジェル・ラタピー（Russell Nigel Latapy）は、1968年8月2日にトリニダード・トバゴのポートオブスペインで生まれました。彼は元サッカー選手であり、現在はサッカー指導者としてのキャリアを築いています。ラタピーは元トリニダード・トバゴ代表であり、ミッドフィールダーとして活躍しました。特にワールドカップ予選での経験が豊富で、ドワイト・ヨークやパット・ジェニングスと共に6回の予選に参加しました。彼の国際的な評価はヨークに比べて低いものの、母国トリニダード・トバゴでは一目置かれた存在です。

選手としての歩み

ラタピーは10歳の頃にサッカーに目覚め、すぐにその世界に夢中になりました。中学校ではリーグ戦への参加を通じて、早くも国内のU-16やU-19代表に選ばれるまでになりました。19歳の時にはフロリダ国際大学への進学の機会も得ましたが、彼はサッカーを選択しました。

1988年のイタリアワールドカップ予選ではホンジュラス戦にてトリニダード・トバゴ代表としてデビューした。この試合では格上のホンジュラスに対して0-0の引き分けを収め、国民の愛国心をも鼓舞しました。1989年にはアメリカ代表との試合で本大会進出がかかったものの、惜しくも敗れてしまい、ラタピーは再度挑戦することを決意しました。

その後、ラタピーはジャマイカのチームでプレーしていた時期を経て、1990年にポルトガルのアカデミカ・コインブラに移籍し、欧州でのキャリアをスタートしました。彼はアカデミカで活躍し、1994年にはFCポルトに移籍。そこでリーグ戦連覇を果たし、UEFAチャンピオンズリーグにも出場します。さらにボアヴィスタFCへも移籍し、ポルトガルカップとスーパーカップを制覇する等、成功を収めていきました。

1998年にはスコットランドのハイバーニアンに移籍し、ここでもファンに愛される選手となりました。ディヴィジョン・ワンの最優秀選手に選ばれるなど、実績を残しましたが、飲酒運転によって解雇されるという厳しい試練も経験します。その後もレンジャーズFC、ダンディー・ユナイテッドFCなどでプレーし、2004-05シーズンにはフォルカークFCでリーグ優勝を果たすなど現役を全うしました。2006年のドイツワールドカップでも代表として活躍し、その後40歳で現役を退くことになります。

指導者としての道

現役を引退したラタピーはすぐに指導者の道を歩み始めました。2006-07シーズンにはフォルカークFCのアシスタントコーチとなり、育成に尽力しました。その後、トリニダード・トバゴ代表のアシスタントコーチに就任し、2009年には代表の暫定監督に任命されました。監督としては23試合で9勝を挙げましたが、南アフリカワールドカップ出場を逃し、指揮を退く結果となります。

その後も多くのクラブや代表チームで指導に当たる一方、2019年からはバルバドス代表の監督を務めています。ラタピーは選手としての経験を活かしながら新たな世代を育成すべく、情熱をもってサッカー界に貢献しています。

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