ラティール・シー

ラティール・シーのプロフィールと活動

基本情報

ラティール・シー（Latyr Sy）は1972年9月12日、セネガルのゴレ島に生まれたパーカッショニスト兼シンガーです。彼は1990年代半ばから東京都に居住し、多岐にわたる音楽活動を展開しています。兄のオギュスタン・サンゴールは、国際的なサッカー界での要職を務めるなど、多才な人物です。

音楽キャリア

幼少期から音楽が身近にあったラティールは、10歳でアフリカンドラムを始めました。1995年に日本に渡り、パーカッショングループ「AFRICA SUNU XELCOM」を結成、ソリストとしてもその存在感を発揮。初めての共演として大倉正之助と共に中国で公演を行い、彼の名声は着実に高まります。

彼のキャリアでは、日本の伝統と現代音楽を融合させるなどし、多くの著名アーティストとの共演も果たしました。例えば、1998年には長野オリンピックで日本の伝統芸能舞台に立ち、キューバや韓国でもの演奏を行なっています。その後、仙波清彦とのツアーや、スミソニアン博物館でのイベントにも参加しました。

アルバムとコラボレーション

2002年に、久下恵生、内田直之と共に「Flying Rhythms」というグループを結成し、アルバムを発表。以降も精力的にアルバムをリリースし、多様な音楽スタイルを追求しています。また、大規模な国際イベントや世界のスポーツ大会でも数多くパフォーマンスを行い、その存在感を示しています。

業界の著名なアーティストとも多くの共演経験があり、坂本龍一や忌野清志郎、ナオト・インティライミなど、ジャンルや国を超えた交流が彼の音楽活動に深く根ざしています。同時に、テレビCMの音楽制作や俳優としての活動も盛んで、多才な才能を発揮しています。

東京オリンピック開会式への参加を巡る騒動

2020年、東京オリンピックの開会式への出演を依頼されたラティール。しかし、準備進行中にオリンピック組織委員会からの要請により、彼の出演がキャンセルされる事態が発生しました。組織委は、観客が「なぜアフリカ人が出演しているのか」と疑問を抱く可能性があるため、出演を見送るという説明をしました。

この事件についてラティールは、Facebookやインタビューでその詳細を公表。彼は、組織委の判断を明確に「レイシスト」であると非難し、排除の理由を訴えました。この出来事はメディアにも広まり、様々な議論を巻き起こしています。

最後に

ラティール・シーは、国際的なアーティストとしてだけでなく、音楽の多様性と平等の重要性を訴える存在としても大きな影響を与えている人物です。彼の活動は音楽の力を超えて、文化や社会的なメッセージを発信するものになっています。今後の動向にも注目が集まることでしょう。

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