ラビ (聖剣伝説)

ラビとは

ラビは、スクウェア（現スクウェア・エニックス）が展開する人気コンピュータゲームシリーズ『聖剣伝説』に登場する、愛らしいウサギ型の架空の種族およびキャラクターです。シリーズを通して、ザコモンスターとして頻繁に出現し、その独特な外見と動きでプレイヤーに親しまれています。

特徴

ラビの最も特徴的な外見は、丸みを帯びた胴体、丸い尾、ウサギのような長い耳、つぶらな瞳、そして少し出っ張った口です。その姿は、攻略本などで「ウサギ型モンスター」と表記されることが多く、『聖剣伝説 FRIENDS of MANA』では、実際に「ウサギの皮」が戦利品として入手できることから、ウサギ型の生物であることが明確に示されています。

体長は作品によって異なりますが、ドット絵で表現される場合はプレイヤーキャラクターの約1/3程度の大きさで、3Dで描かれる『聖剣伝説4』では人間の約1/4程度のサイズとなっています。イラストでは、『聖剣伝説 LEGEND OF MANA ULTIMANIA』の表紙で、ラビを枕代わりにしている女性主人公との比較から、およそ1/3程度の大きさであることが推測できます。

一般的なラビの体毛は黄色で、尾の内側と耳の内側は桃色、瞳は緑色をしています。ただし、亜種と呼ばれる種類の中には、異なる体色を持つラビも存在します。攻撃方法は、飛び跳ねたり、回転しながら体当たりしたり、噛み付いたりと、シリーズごとに独自の行動パターンが設定されています。

『聖剣伝説2』と『聖剣伝説3』では、倒した際のエフェクトが単なる爆発であるため、「ラビには骨格がない」という説も存在しましたが、『新約 聖剣伝説』では、他の獣系モンスターと同様に、倒すと白骨が飛び散る演出が採用されています。また、その可愛らしい外見からマスコットキャラクターとしての人気も高く、各作品の予約特典や限定版などでグッズ化もされています。

各作品での活躍

聖剣伝説 〜ファイナルファンタジー外伝〜
最初のエリアから出現し、飛び跳ねるだけのシンプルな攻撃ですが、その動きは予測しにくく、攻撃を当てるのが難しいモンスターです。モバイル版ではスピードが上がったため、より強敵として感じられるかもしれません。
聖剣伝説2
ゲーム序盤のポトス村周辺に広く出現します。主人公が初めて遭遇した際に驚く様子から、一般人にとっては脅威となる存在であることがわかります。カラー表現が加わり、アニメーションも細かくなったことで、ラビのキャラクター性が確立された作品と言えるでしょう。
聖剣伝説3
前作とほぼ同様の特徴を持ち、ラビの森に出現します。本作では、夜間には眠っているという設定が追加されました。
聖剣伝説 LEGEND OF MANA
ペットとして仲間にできる場合と、敵として出現する場合とで、カラーリングが異なります。ペットの場合は通常の配色ですが、敵の場合は白色を基調としたカラーリングです。また、凝視攻撃を行うこともあります。ペットとしては、特定のイベントで自動的に入手可能です。
新約 聖剣伝説
トップル周辺に出現し、嗅覚でプレイヤーを感知します。噛み付きや回転攻撃を繰り出してきますが、低確率で「スーパーラビ」と呼ばれるパワーアップ状態になることがあります。また、撃破数が一定数を超えると、能力が大幅に上昇する「ブラック化」現象が発生し、非常に強力な敵となります。
聖剣伝説DS CHILDREN of MANA
マナの塔に大量出現します。基本的な攻撃方法は変わりませんが、一度に出現する数が非常に多くなっています。
聖剣伝説 FRIENDS of MANA
獣系のモンスターとして登場し、収穫スキルを持っています。敵として登場する場合は、倒すと獣肉やウサギの皮などの戦利品を入手できます。
聖剣伝説4
イルージャ系に分類され、序盤から出現します。それほど強くはありませんが、メダルを効率よく獲得するために、MONOなどでパニック状態にしてから攻撃すると良いでしょう。
聖剣伝説 HEROES of MANA
ロジェ側の収集MOBとして登場します。戦闘能力は低いですが、トレントの実なしで召喚できるのが強みで、資源採集に重要な存在です。
聖剣伝説 RISE of MANA
敵モンスターとしても、魔ペットとしても登場します。

ラビの亜種

ラビには、さまざまな亜種が存在し、それぞれ異なる特徴や能力を持っています。

ラビリオン
桃色の体毛と黄色の尾を持つ、ラビとは正反対のカラーリングが特徴です。『聖剣2』では攻撃魔法を使用します。『聖剣ROM』ではラビから進化します。
キングラビ
白い体毛と銀色の尾を持ちます。『聖剣3』では特殊攻撃として、小さなラビを大量に降らせる「ラビラビ雨あられ」を使用します。
グレートラビ
緑色の体毛を持ちます。『聖剣3』では巨大化して対象を押しつぶす攻撃を行います。『聖剣ROM』ではキングラビから進化します。
ラビオロス
赤い体毛とピンクの尾を持ちます。『聖剣ROM』ではグレートラビから進化します。
ブラックラビ
黒い体毛を持ち、見た目こそラビですが、その戦闘能力は非常に高く、ラスボスを凌駕するほどです。凶悪な特殊攻撃を繰り出してきます。
スノーラビ
白い体毛と黄色の尾を持ち、寒冷地帯に出現します。
タナトスラビ
紫の体毛とタナトス特有の模様を持ち、黒い瞳が不気味なラビです。滅びのこだまに侵食された妖魔で、通常のラビよりも遥かに強力です。
ミリオンラビ
全身が金色で、頭上に「100万」という文字が浮かんでいます。『聖剣ROM』の100万ダウンロードを記念して配布された特別なラビで、戦闘能力は低いですが、売却額と合成経験値が非常に高く設定されています。
R・A・B・I
『サガ フロンティア』に登場する、ラビとよく似た姿のキャラクターです。

キャラクターとしてのラビ

ラビは、ゲーム以外にも様々なメディアでキャラクターとして登場しています。

ラビ（漫画版『LOM』）
主人公のトトの親友であり、ペット兼非常食として登場します。コミカルな言動が特徴で、トトの冒険に同行しています。
ラビ（小説版『LOM』）
主人公がペットとして連れている存在として登場します。
らびりん
『聖剣伝説 FRIENDS of MANA』に登場する、主人公の最初のペットモンスターです。物語の序盤で寿命を迎えます。
フローラ
『聖剣伝説 FRIENDS of MANA』に登場する、アリアのパートナーで、雌のラビです。らびりんの死後、新たなパートナーを持つことに消極的な主人公に、新しいペットを持つきっかけを与えます。
プック
『聖剣伝説4』に登場する、リチアのペットで、まだ幼いラビです。脱走癖があり、物語の中で重要な役割を果たします。

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