ラフタ・センター

ラフタ・センターの概要

ラフタ・センター（ロシア語: Лахта Центр）は、サンクトペテルブルク沿海地方のラフタにある公共・業務複合施設で、超高層ビルや多機能ビルなど5つの構造物から構成されています。この施設は総面積57万㎡を誇り、その中心となる超高層ビルの高さは462mであり、現在のところヨーロッパおよびロシアで最も高い建物とされています。

建設と歴史

ラフタ・センターの建設は2013年に始まりました。建設工事は迅速に進められ、2018年1月29日には設計通りの462mに達し、ヨーロッパで最も高いビルとなることが決定的になりました。最終的な完成は2020年末を見込まれており、ロシアの大手石油企業ガスプロムがこのプロジェクトを牽引しました。ガスプロムは2021年8月にサンクトペテルブルク市での再登記を完了し、ラフタ・センターに本社を移して、その業務機能の中心として新たな一歩を踏み出しました。

最初はサンクトペテルブルクの中心部に建設される予定で、名称も「ガスプロム・シティ内オフタ・センター」とされていました。しかし、地元住民や市からの反対意見、そしてUNESCOからの文化景観保護に対する勧告を受けて、予定地は都市の郊外、フィンランド湾に面した港湾地区のラフタに変更されました。これは、世界遺産にも登録されているサンクトペテルブルクの歴史地区に高層ビルを建設することへの強い抵抗があったためです。

施設の特徴

ラフタ・センターは、超高層ビルだけではなく、多機能ビルやメインエントランスアーチのビル、そして様々な構造物から構成されているため、様々な機能を持つ複合施設たる姿を見せています。これにより、ビジネスや文化、観光など多方面にわたって利用され、多くの訪問者を引き寄せる存在となっています。特に、ラフタ・センターの高層ビルはその独特のデザインと注目の高さから、観光名所としても知られるようになっています。

また、ラフタ・センター周辺には都市景観を取り入れた公園や歩道も整備され、地域住民にも開かれた空間となっています。このような取り組みは、地域の発展にも寄与しており、サンクトペテルブルク全体の経済成長にも寄与していると言えるでしょう。

結論

ラフタ・センターは、サンクトペテルブルクだけでなく、ロシア全体を象徴するランドマーク的な存在となっており、その影響力は今後ますます増していくことが期待されます。都市の郊外に位置するこの施設は、周辺の景観とも調和しつつ、未来の都市像を描く重要な役割を果たしています。

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