ラモンティ

ラモンティ：ヨーロッパを駆け抜けたマイラーの軌跡

フランスで生まれた競走馬ラモンティは、2005年にイタリアで競走生活をスタートさせました。デビュー戦から3連勝を飾り、イタリア2000ギニー（パリオーリ賞）を制覇する快挙を成し遂げます。続くイタリアダービーでは惜しくも2着となりましたが、その潜在能力の高さを示しました。その後は長期休養に入ります。

2006年、1年ぶりの復帰戦を勝利で飾ったラモンティは、マイル路線に照準を定めます。2連勝の後、ジャック・ル・マロワ賞に挑戦しますが、結果は7着と大敗。しかし、その後も活躍を続け、ヴィットーリオ・ディ・カープア賞でG1初制覇を達成。さらにリボー賞も制し、香港マイルでは3着に入線しました。この活躍がゴドルフィンの目に留まり、イギリスのサイード・ビン・スルール厩舎へ移籍することとなります。

2007年、5歳となったラモンティは、新たな環境でさらに大きな飛躍を遂げます。ロッキンジステークスで2着と惜敗した後、クイーンアンステークスとサセックスステークスでG1を連勝。勢いに乗ってムーラン・ド・ロンシャン賞に挑戦しますが、ダルジナに敗れ2着となりました。しかし、続くクイーンエリザベス2世ステークスでダルジナらを破り、4度目のG1制覇を達成します。

マイル路線での活躍が中心だったラモンティですが、2ヶ月以上の休養の後、香港カップ（中距離戦）に挑み、見事勝利を収めます。これは、マイル戦以外での初の重賞制覇となりました。この勝利は、ラモンティの能力の高さと、距離適応性の幅広さを示すものとなりました。

2008年、ドバイワールドカップを目標に調整が進められていましたが、脚部不安のため回避。7月のサマーマイルステークスで復帰戦に臨みましたが、5着に終わり、そのまま引退することとなりました。

輝かしい競走生活を終えたラモンティは、2009年からアイルランドのキルダンガンスタッドで種牡馬として活躍を開始。初年度は112頭の牝馬に種付けを行いました。2010年からはイタリアのAllevamento di Besnateで供用されています。

ラモンティは、イタリアでの活躍から始まり、イギリスでのG1連勝、そして香港での勝利まで、常にトップレベルで競走生活を送りました。マイル路線を中心に活躍しましたが、中距離戦でも勝利を収めるなど、その能力の高さを証明しました。競走馬としての活躍だけでなく、種牡馬としても新たな才能を発揮し、その血統は今後も競馬界に貢献していくことでしょう。彼の競走成績と血統表は、彼の偉大な功績を後世に伝える重要な記録です。

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