ララ・ファビアン

ララ・ファビアン：歌で世界を繋ぐカナダとベルギーの歌姫

ララ・ファビアン（Lara Fabian）は、1970年1月9日生まれの、カナダとベルギーの国籍を持つシンガーソングライター、ミュージシャン、女優、そしてプロデューサーです。本名ララ・ソフィー・ケイティ・クロカート（Lara Sophie Katy Crokaert）として知られる彼女は、これまでに世界中で2000万枚以上のレコードを売り上げ、ベルギー出身の歌手として、最も成功したアーティストの一人として知られています。

多文化なルーツと音楽への目覚め

ブリュッセルでベルギー人の父とシチリア人の母の間に生まれたララは、幼少期をイタリアのカターニアで過ごしました。そのため、最初に覚えた言語はイタリア語でした。両親は幼い頃から彼女の音楽的才能に気づき、8歳でブリュッセル王立音楽院に入学させました。10代の頃からヨーロッパ各地のコンテストに出場し、数々の賞を受賞。1986年には、初のシングル「L'Aziza est en pleurs / Il y avait」をリリースしました。

カナダへの移住とブレイク

1990年、ララは音楽コラボレーターであるリック・アリソンと共に、北米でのキャリアを築くためカナダ・ケベック州モントリオールに移住しました。翌年、カナダでフランス語のデビューアルバム『Lara Fabian』をリリースし、ゴールドディスクを獲得。1994年にはセカンドアルバム『Carpe Diem』をリリースし、フランス語圏を中心に80万枚以上を売り上げました。1995年以降は、ベルギー市民権に加え、カナダ市民権も保持しています。

国際的な成功と映画音楽への挑戦

1997年にリリースされたサードアルバム『Pure』は、フランスのみで200万枚を売り上げる大ヒットとなり、彼女を一躍スーパースターの座へと押し上げました。ファーストシングル「La Différence」はヨーロッパ中で大ヒット。1998年にはヨーロッパツアーを収録したライブアルバムが、フランスのアルバムチャートで初登場1位を獲得しました。

2001年には、スティーヴン・スピルバーグ監督の映画『A.I.』のサウンドトラックに楽曲「For Always」を提供。映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズが、彼女の歌声に惚れ込み実現したこの曲は、ウィリアムズが自身のサウンドトラックに初めてボーカル曲を入れたということで大きな話題となりました。

故郷への想いと新たなスタート

2003年、ララは両親の暮らすブリュッセルに戻り、2015年からはブリュッセル郊外に居住。2013年にはシチリアのミュージシャン、ガブリエル・ディ・ジョルジョと結婚しました。そして2017年後半、家族と共にケベック州モントリオールへ永住のため再び移住しました。

多彩な言語と音楽性

ララ・ファビアンは、フランス語、英語、スペイン語、イタリア語、フラマン語、ドイツ語、ギリシャ語、ロシア語の8つの言語で歌うことができます。その歌声は、力強く、繊細で、聴く人の心を揺さぶります。彼女の音楽は、ポップ、ロック、クラシックなど、様々なジャンルを融合させたもので、幅広い層のファンを魅了しています。

ディスコグラフィー（一部）

Lara Fabian (1991年)
Carpe Diem (1994年)
Pure (1996年)
Lara Fabian (1999年)
* Nue (2001年)

ララ・ファビアンは、その圧倒的な歌唱力と表現力で、これからも世界中の人々を魅了し続けるでしょう。

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