ラリー・モンゴリア

ラリー・モンゴリアの概要

ラリー・モンゴリア（Rally Mongolia）は、日本のモータースポーツ団体、エスエスイーアール・オーガニゼーション（SSER）が主催する、モンゴル国内で行われる二輪および四輪自動車を用いたラリー競技です。このイベントは、2002年までは「ラリーレイド・モンゴル」という名称で開催されており、1995年から開始されたこのイベントは、国際的にも注目されています。

競技の特色

ラリー・モンゴリアは、主にモンゴルの首都ウランバートルをスタート地点とし、8日から10日間で4000kmから5000kmの距離を走るクロスカントリーラリーです。競技は、草原や砂漠、山岳など多様な地形を経由し、参加者は様々な環境に挑むことになります。毎年7月から8月にかけて開催されるこのラリーは、「モンゴルには世界の全ての道がある」と称されるほど、多様な道が特徴です。

ルート設定

ルートは、南部のゴビ砂漠や中部・北部の草原、さらに西部の山岳地帯を通りながら組まれます。標高差が大きく、低い地点では800m、高い地点では3000mを超えることもあります。また、気温の変動も激しく、砂漠では50℃近くになることもあれば、山岳地帯では夜間は10℃にまで下がることもあります。これらの条件は、参加車両の設定やその運転にも影響を与えます。

基本的に、スタート地点とゴール地点は異なることが多いですが、競技運営の効率を考慮して、両地点を同一に設定するループ・コースもあり、この場合は参加者の事故やトラブル時の対処が容易になる利点があります。1日に1～2日はループ・コースが設けられることが多いです。

競技形式

ラリールートは、SS（エスエス）と呼ばれる競技区間と、リエゾンという移動区間から成り立っています。参加者の成績は、SSの所要時間によって決定され、移動距離は短い時で300km、長い時では700kmを超えることがあります。各競技区間のスタートおよびゴールの時間、チェックポイントの到達時間が記録され、最大許容時間を超過した場合はペナルティが加算される仕組みです。

車両と参加者

競技には、主に二輪車が使用されつつ、四輪車やバギーも参加可能です。初回の大会では二輪車のみでしたが、徐々に参加車両が多様化してきました。参加者はアマチュアが多く、主に日本からのエントリーが多いですが、モンゴル国内からの参加者も存在します。著名なプロドライバーも過去には参加していますが、全体としてはアマチュアの競技者が中心です。

また、競技中の安全性には細心の注意が払われており、医療スタッフの同行や各種の安全対策が講じられています。特に、携帯無線機や非常食の携行が義務付けられ、万一の事態にも対応できる体制が整えられています。

結論

ラリー・モンゴリアは、過酷な自然環境を背景に、参加者にとって大きな挑戦であり、同時に貴重な体験を提供する国際的なラリー競技です。多様性に富んだルートと厳しい競技規則のもと、多くのライダーやドライバーが参加し、熱い戦いを繰り広げています。

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