ランダム・ホールド

ランダム・ホールド（Random Hold）

ランダム・ホールドは、1977年から1980年にかけて活動したイギリスのロックバンドです。短い活動期間ながら、ポストパンクのサウンドで独自の地位を築きました。

概要

1976年、ダリッジ・カレッジの同級生であったデヴィッド・ファーガソン（キーボード）とデヴィッド・ローズ（ギター）が音楽ユニットを結成したのが始まりです。フィル・マンザネラとブライアン・イーノが在籍していたバンド「801」のライブに触発され、自分たちならもっと面白いことができると考えたことがきっかけでした。当初は「Manscheinen」という名前で、実験的な電子音楽を演奏していました。

その後、サイモン・エインリー（ギター）、ビル・マコーミック（ベース）、デヴィッド・リーチ（ドラム）が加入し、バンドのラインナップが確立します。各メンバーがボーカルを分担し、非常にダークなポストパンクサウンドを生み出しました。

1979年、ポリドール・レコードと契約し、デビューアルバムの制作を開始します。ピーター・ガブリエルとの仕事で知られるゲイル・コルソンがマネージメントを担当し、ピーター・ハミルがプロデュースを手がけました。

キャリア

1979年10月、シングル「Etceteraville」をリリース。ロンドンのマーキー・クラブでの定期的なライブやXTCとのツアーを通じて、着実に評価を高めていきました。しかし、1980年にリリースされた5曲入りEP『Avalanche』は商業的に成功しませんでした。

1980年2月、ファースト・アルバム『The View From Here』をリリース。ピーター・ガブリエルとの1ヶ月間のツアーも行われましたが、ツアー終了後、ポリドールから契約を打ち切られてしまいます。

バンドはその後も活動を継続しようとしましたが、メンバー間の音楽性の違いなどから、同年中に解散しました。

解散後

解散後、メンバーはそれぞれの道を歩みます。デヴィッド・ローズはピーター・ガブリエルのリードギタリストとして活躍し、ピーター・フィップスはXTCのアルバムでドラムを担当しました。デヴィッド・ファーガソンはランダム・ホールド名義で新しいバンドを再編し、アルバムをリリースしました。ビル・マコーミックは音楽プロデューサーを経て、政治家へと転身しました。

デヴィッド・ファーガソンは2009年に亡くなりましたが、ランダム・ホールドの音楽は、コンピレーション・アルバムなどを通じて、現在も聴き継がれています。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム
Etceteraville (1979年)
The View from Here (1980年)
Burn the Buildings (1982年)
コンピレーション・アルバム
Avalanche (1981年)
The View from Here (2001年) ※1982年以前にリリースされた作品とライブ音源で構成
Over View (2001年) ※1977年-1980年のデモやスタジオ音源のコレクション
Differing Views (2009年) ※『Burn the Buildings』全曲を含むこの時期のデモ音源等のコレクション
View With Suspicion (2009年) ※未発表曲集

外部リンク

Random Hold Archive - official archive with an extensive chronicle plus three full-length mp3 downloads
Fan site
* ランダム・ホールド - Discogs（英語）

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