リゾッチャ

リゾッチャ（Reso`cha）

リゾッチャは、日本航空が1994年から2008年まで展開していたリゾート路線キャンペーンの名称です。1994年6月3日に初めて発表され、翌日の6月4日からホノルル線に特別な機体が就航し、キャンペーンがスタートしました。機体は「スーパーリゾート・エクスプレス」と名付けられ、特別な塗装と内装が施されたボーイング747が使用されました。この特別な機体は通称「リゾッチャ号」と呼ばれ、客室乗務員はアロハシャツ風のブラウス「リゾッチャブラウス」を着用してサービスを提供しました。

キャンペーンのキャラクターである「リゾッチャ王国国王・太平洋ちゃん」のデザインは、テレビ番組「タモリ倶楽部」で有名なイラストレーターの安斎肇によって手掛けられました。1994年10月には、グアムやサイパン向けの路線の開設も決まり、さらにオーストラリアへの就航も開始されました。1995年4月には「SUPER RESORT EXPRESS OKINAWA」として、沖縄便に特別塗装が施されたボーイング747-300型機が導入されるなど、日本航空のリゾート路線に対する力の入れようが伺えます。その後、1996年10月にはデンパサール行きの「リゾッチャクーポンブック」キャンペーンも始まりました。このキャンペーンでは、女優の木村佳乃が初代「ミス・リゾッチャ」に任命されるなど、幅広いプロモーション活動が行われました。

しかし、2000年には運営体制が変更され、グアムとホノルル線の運航は系列会社のJALウェイズが担当することになり、第一期のキャンペーンは終了しました。その後、新たなキャラクターが導入され、機体デザインやキャンペーン内容が見直されていく中で、コスト削減が迫ったことも影響し、「リゾッチャブラウス」の着用が廃止されました。また、安価な地方路線の廃止も進み、収益性が低いリゾート路線は次々と閉鎖されました。

キャンペーンの内容には、特別な機体塗装の他、リゾッチャクーポンブックが配布されたり、機内食やプレゼントキャンペーンが行われるなどしました。具体的には、機内で特別なランチBOXやビーチボールを配布するサービスや、「リゾッチャビンゴ」というビンゴゲームも実施されました。これらのサービスは、乗客にリゾート気分を味わってもらうための工夫が凝らされたものでした。

加えて、日本航空はリゾッチャキャンペーン以前にも、東京-ホノルル線で「アロハ・エクスプレス」として専用機を運航しており、歴史的背景も持っています。1981年にはオールエコノミークラス仕様のボーイング747-200Bを導入し、特別なマーキングが施されていました。最終的に、リゾッチャキャンペーンは2008年にサービスを終了し、リゾート路線に関する活動は一旦幕を閉じることとなりましたが、今なおその思い出は航空ファンの間で語り継がれています。

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