リッチ・ゴセージ

リチャード・マイケル・ゴセージ

リチャード・マイケル・ゴセージ（通称「グース」）は、1951年7月5日にコロラド州コロラドスプリングスで生まれた元プロ野球選手で、主に投手として活躍しました。彼は右投げ右打ちの選手で、特に1970年代後半から1980年代前半にかけてのメジャーリーグベースボール（MLB）で、クローザーとして多くの記録を残したことで知られています。ゴセージはその強力な速球と独特な風貌を武器に、多くのファンの心を掴みました。さらに日本の福岡ダイエーホークスでもプレーした経験があるなど、国際的にも知られる選手です。

キャリアの始まりと初期の実績

1970年、ゴセージはシカゴ・ホワイトソックスからドラフト9巡目で指名されました。彼のメジャーデビューは1972年で、1975年にはクローザーとしての地位を確立し、62試合に登板しながらも9勝8敗、26セーブ、防御率1.84という素晴らしい成績を残しました。この年の活躍によって、彼はオールスターゲームに初出場を果たしました。しかし、1976年には先発に転向し、苦戦を強いられました。シーズン終了後、ピッツバーグ・パイレーツに移籍し、クローザーとしての役割を再開しました。

ヤンキースでの成功

パイレーツでの成功の後、ゴセージはニューヨーク・ヤンキースに移籍しました。ヤンキースでは6年間クローザーとしてチームを支え、1978年にはワールドシリーズでの優勝に貢献しました。1980年の成績では、64試合に登板して6勝2敗、33セーブを記録し、MVPとサイ・ヤング賞の投票でもそれぞれ3位に選ばれました。この時期、ゴセージはメジャーの中でもトップクラスの救援投手として認識されていました。

日本プロ野球とその後

1984年以降、ゴセージはサンディエゴ・パドレス、シカゴ・カブス、サンフランシスコ・ジャイアンツといったチームを渡り歩きました。1989年には再びヤンキースに復帰するものの、その年の終了後に自由契約となりました。1990年、日本の福岡ダイエーホークスで入団テストを受け一度は不合格となりますが、急遽再度のテストを受け入団が決まりました。39歳での挑戦でしたが、結果的にはシーズンを通じて苦戦し、2勝3敗、8セーブ、防御率4.40という成績でその年限りで解雇されました。

その後、1991年にテキサス・レンジャーズでメジャーに復帰し、44試合に登板。4年後、オークランド・アスレチックスとシアトル・マリナーズでもプレーし、1994年に現役を引退します。引退の背景には、1993年の転倒と手首の骨折がありました。

野球殿堂入りと薬物問題

2000年には野球殿堂入りの資格を取得し、数回の落選を経て、2008年に85.8%の票を得て念願の殿堂入りを果たしました。この際、同じく殿堂入りを果たしたトニー・グウィンからの励ましもありました。

ゴセージは薬物疑惑についても意見を述べ、「私は状況に置かれても薬物には手を出さないとは言わないが、報いはきちんと受けるべきだ」と述べるなど、清廉潔白とは程遠い状況に対する持論を持っていました。

プレースタイルと特徴

ゴセージのピッチングスタイルは、彼の最速103mph（約165.8km/h）に達する直球と、サイドスロー気味のフォームから繰り出されるスライダーやフォークを特徴としていました。これにより、右打者にとっては非常に打ちにくい投手でした。ただし、制球とスタミナに課題があり、小技にも弱い点がありました。

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ゴセージは、MLBの歴史に名を刻む傑出した投手であり、日本の野球界にもその足跡を残した選手の一人として、多くの人々から愛されています。

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