リトラ (ウルトラ怪獣)

リトラ概要

リトラは特撮テレビドラマ『ウルトラQ』を起源とする怪獣で、「原始怪鳥」とも称されています。彼は古代の鳥類と爬虫類の特性を併せ持つユニークな生物で、学名はリトラリア（またはLitolaria）です。その姿は、視聴者に強い印象を与える特異な外見を持っています。

初登場エピソード

リトラは『ウルトラQ』の第1話「ゴメスを倒せ！」で初めて姿を現します。彼は東海弾丸道路第三工区の地底に眠っていたところを工事中に発見され、蛹の状態から孵化しました。リトラは自身の生命を賭けて戦う存在で、最後の武器として「シトロネラ酸」と呼ばれる強酸性の液体を放射します。この強力な攻撃は、敵に対して致命的なダメージを与えることができますが、同時に自身の生命を脅かす危険な技でもあります。

登場するバトル

リトラは、巨大怪獣ゴメスとの戦いに挑みます。最初は尾で叩かれたり、牙で噛まれたりと苦戦を強いられましたが、最終的にはゴメスの目を突くことで逆転のチャンスを得ます。シトロネラ酸を用いてゴメスを倒したものの、その戦いによって生命を落としてしまいます。この悲劇的な結末は多くの視聴者に衝撃を与えました。リトラが息絶えた場所には、後に次郎少年によってリトラの墓が築かれました。

名称の由来とデザイン

リトラという名前は「リトル（小さい）」に由来しています。この設定は、視聴者が小さい存在に対して親しみを感じやすいという千束北男の考えから生まれました。また、シトロネラ酸という名前は、Mikanの香りを持つ植物シトロンと、酸を意味するアシッドが結びついています。

リトラのデザインは、東宝特撮美術課の井上泰幸によるもので、彼はクジャクのように優雅な姿をイメージしました。特撮手法の過程で、尻尾には孔雀の羽根が使用され、独特のビジュアルが創造されています。リトラは撮影後、東宝に姿のまま返却され、未だに当時の写真が存在しています。

「大怪獣バトル」シリーズでのリトラ

その後のシリーズ『大怪獣バトル』では、リトラ（S）として再登場します。これはリトラが進化した形態で、主人公・レイのパートナーとして強化されています。リトラ（S）は元々惑星ボリスに住む怪獣で、レイのバトルナイザーに取り込まれたことで彼の側にいます。このシリーズでは、リトラ（S）は素早い動きと強力な攻撃を駆使して戦う姿が描かれ、視聴者に新たな印象を与えました。また、リトラ（S）は火の鳥状に変形した形態「ファイヤーリトラ」としても知られています。

リトラの文化的影響

リトラは『ウルトラQ』の登場以来、多くの作品やゲームに影響を与えています。『ウルトラゾーン』や『ウルトラマンZ』などでは彼にインスパイアを受けたキャラクターや設定が含まれており、リトラの人気は衰えを知りません。リトラのようなユニークなキャラクターが登場することで、特撮の魅力がさらに引き立っています。

結論

リトラはその登場から数十年を経ても、特撮のファンたちに愛され続けています。彼の存在は、特撮作品における独自の魅力を誇示し、多くの人々に感動を与えてきました。リトラのストーリーは、今なお特撮界に新たな息吹をもたらす要素となっています。

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