リバーサイド・レコード

リバーサイド・レコード：ジャズ史に輝く伝説のレーベル

リバーサイド・レコードは、1953年にオリン・キープニュースとビル・グラウアーによってニューヨークで設立されたジャズ・レコードレーベルです。キープニュースがプロデューサーとして、グラウアーが財政面を主に担当し、運営を支えました。レーベル名は、当時発行されていた音楽雑誌「レコード・チェンジャー」の電話番号の市外局番に由来します。

短い活動期間と、その後の展開

実質的な活動期間は約10年間と短いながらも、リバーサイド・レコードは数多くの重要なジャズ作品をリリースし、ジャズ史に大きな足跡を残しました。現在はコンコード・ミュージック・グループの傘下にあるファンタジー・レコードが、オリジナル・ジャズ・クラシックス（OJC）レーベルを通じて、リバーサイドのバックカタログをリイシューしています。OJCは、プレスティッジ・レコードなどの名門ジャズレーベルの復刻も手掛けています。

日本での販売は、かつてはビクターエンタテインメントが主に行っていましたが、2006年にアメリカ本国の配給元がユニバーサル ミュージック グループになったことに伴い、日本での販売もユニバーサル・ミュージック・ジャパンに移管されました。

沿革

1953年: ビル・グラウアーとオリン・キープニュースが、クラシック・ジャズ（古典ジャズ）の復刻を専門とするレーベルとしてニューヨークで創設。
1954年: ランディ・ウィルソンの作品をリリースし、モダン・ジャズの制作に着手。
1955年: ジャズ・ピアニストのセロニアス・モンクと契約。これを機に、本格的なレコード制作活動を開始。
1960年: 子会社としてジャズランド・レコードを発足。
1963年: ビル・グラウアーが死去。
1964年: 倒産。
1972年: ファンタジー・レコードに吸収される。
1983年: ファンタジーがオリジナル・ジャズ・クラシックスを発足させたことにより、リバーサイドのカタログがOJCの系列下に入る。
2004年: 親会社であるファンタジー・レコードがコンコード・レコードに買収され、リバーサイドはコンコード・ミュージック・グループの一部となる。

主なアーティスト

リバーサイド・レコードは、数多くの才能あるジャズミュージシャンを輩出しました。以下に、主なアーティストを挙げます。

ビル・エヴァンス：繊細で内省的なピアノ演奏で知られる、モダンジャズを代表するピアニスト。
ウェス・モンゴメリー：親指による独特のギター奏法で知られる、ジャズギターの革新者。
セロニアス・モンク：独自の音楽理論と演奏スタイルを持つ、個性的なピアニスト。
キャノンボール・アダレイ：ファンキーでソウルフルな演奏が魅力的な、アルトサックス奏者。
チェット・ベイカー：トランペット奏者としてだけでなく、甘い歌声でも人気を集めた。
ジョニー・グリフィン：ハード・バップを代表する、テナーサックス奏者。
ランディ・ウェストン：アフリカ音楽の要素を取り入れた、独創的なピアニスト。

リバーサイド・レコードは、短期間の活動ではありましたが、その間に数多くの傑作を世に送り出し、ジャズの歴史に深く刻み込まれています。今もなお、OJCレーベルを通じて、その輝きは失われることなく、多くのジャズファンに愛され続けています。

公式サイト

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