リブニク

リブニクの概要

リブニク（Rybnik）は、ポーランド南部のシロンスク県に位置し、チェコとの国境に近い都市です。クラクフから西約100キロメートルの場所にあり、上部シレジア石炭盆地の南端に位置し、リブニク炭田の中心地として知られています。人口は約14万人で、ポーランドの都市の中では25番目に多い人口を誇り、失業率は約11%と、全国平均の16%よりも低い水準です。

歴史

リブニクの名前はポーランド語の「魚」(ryba) に由来し、古ポーランド語では「魚の池」を意味していました。この地域は中世の頃から養殖業が主要な産業であったため、市の紋章には魚が描かれています。リブニクの起源は9世紀から10世紀にさかのぼり、当初は3つのスラブ人の集落が存在しましたが、次第に統合されて一つの町として発展しました。

1308年頃、ドイツ人の東方植民が進む中、マクデブルク法に基づく都市権を獲得し、以降もポーランド王国の一部として存在しましたが、1327年にはシレジア地方がボヘミアの封土となりました。15世紀にはフス戦争による荒廃があり、1526年にはボヘミアがハプスブルク家の支配下に置かれました。

1740年にはプロイセン王国による併合が行われ、オーストリアは1763年にこれを認めました。18世紀には炭鉱業がリブニクの経済の中心的位置を占めるようになりました。1871年にはプロイセンがリブニクを含めた地域をドイツ帝国の一部としました。

19世紀から20世紀初頭にかけて、ドイツ帝国によるドイツ化政策と反ポーランド的な施策が強化され、民族間の緊張が高まりました。第一次世界大戦後の1918年、ポーランドは独立を回復し、上部シレジアの帰属を決定するための投票が行われました。その結果、リブニクはポーランドに帰属することになり、三度のシレジア蜂起を引き起こしました。特に最初の蜂起はリブニク周辺で発生しました。

戦間期において、リブニクはポーランド第二共和国のシレジア県に所属し、そこである程度の自治権が与えられました。1939年の第二次世界大戦勃発後、リブニクはドイツの占領下に置かれ、住民は民族ごとに区分され、再ドイツ化を受けるか、ポーランド総督府の地域に追放される状況に直面しました。

1945年、第二次世界大戦後においてドイツの敗北を受けて、リブニクは再びポーランドに統合されました。戦後の領土の移動により、リブニクはドイツとの国境を持たない都市となり、多くのドイツ人住民は西ドイツのドルステンに移住しました。ドルステンは1994年にリブニクの姉妹都市となっており、両都市の関係は続いています。

大戦後も炭鉱はリブニクの主要産業であり続け、1970年代に石炭火力発電所が設立され、この地域への電力供給を行っています。また、2002年にはカトヴィツェ経済大学、シレジア大学、グリヴィツェのシレジア理工科大学がリブニクに共同キャンパスを開設し、地域の教育の発展に寄与しています。

主な出身者

• - イェジー・ドゥデク：知名度の高いサッカー選手
• - エヴァ・ソネット：特徴的なスタイルと才能を持つモデル・歌手

姉妹都市

リブニクは11の都市と姉妹都市提携を結んでおり、国際交流を促進しています。

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