リンク不動産投資信託基金

リンク・リアル・エステート・インベストメント・トラスト (Link REIT)

リンク・リアル・エステート・インベストメント・トラスト（通称：Link REIT）は、2005年に香港証券取引所に上場されました。この信託は、香港で最初の上場不動産投資信託として位置付けられ、現在ではアジア最大の時価総額を誇る不動産投資信託でもあります。また、世界的に見ても小売業を専門とする不動産投資信託の中で最も大きな規模を持っています。

設立の背景と規制

Link REITは、香港住宅管理局が保有していた小売資産と駐車場のスピンオフによって設立されました。上場以来、公共部門から独立した運営が行われており、香港証券先物規則第104条に基づき、香港証券先物委員会からの認可を得て、厳格に規制されています。

投資戦略とポートフォリオ

Link REITの主な投資方針は、長期的な成長を目指すことにあります。投資対象としては、小売や事業用不動産（ホテルやサービスアパートは除外）を中心に、収益とキャピタルの増加が期待できる資産を選んでいます。現在、香港国内外（オーストラリアや中国本土など）に126の不動産を保有し、広範なポートフォリオを築いています。香港内のポートフォリオには、約800万平方フィートの店舗面積があり、中国国内及びオーストラリアでの物件も含め、合計で約600万平方フィートの店舗とオフィススペースを有します。

さらに、2019年に完成した「The Quayside」は、Link REITの代表的な開発プロジェクトの一つとして、香港のシンボル的なオフィスビルに位置づけられています。環境への配慮から、発電床や騒音防止フィンなどの先進的な施設が導入されています。

評価と市場での位置付け

Link REITは、国際的な信用格付け機関からも高い評価を受けています。ムーディーズとS&Pはそれぞれ「A2」と「A」の格付けを与えており、安定した収益基盤を持つことが認められています。また、2019年には中期的な成長目標として「ビジョン2025」を掲げており、年率一桁台の成長を実現することを目指しています。

海外プロジェクトとグリーンボンド

Link REITは、中国国内でも積極的に投資を行っています。2015年には北京で初めてのプロジェクト「EC Mall」を購入し、続いて上海や広州にも投資を展開しました。また、持続可能な開発を支援するため、2016年にはアジアで初のグリーンボンドを発行し、環境に配慮した金融取引を推進しています。

結論

Link REITは、香港及びその周辺地域において不動産投資のリーダーとして、多様なポートフォリオと持続可能な成長戦略を持つ企業です。将来に向けた成長の期待とともに、投資家に対して安定したリターンを提供することに注力しています。

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