リンジー・バッキンガム

リンジー・バッキンガム

リンジー・バッキンガム（Lindsey Buckingham）は、1949年10月3日にアメリカ合衆国カリフォルニア州パロ・アルトで生まれた著名なシンガーソングライター及びギタリストです。彼は特にロックバンド「フリートウッド・マック」のメンバーとしての活動で知られ、ソロアーティストとしても成功を収めています。1998年にはフリートウッド・マック名義で「ロックの殿堂」に迎えられ、また、ローリング・ストーン誌の選ぶ「歴史上最も偉大な100人のギタリスト」では100位にランクインしています。

経歴

リンジーは、1956年に7歳でギターを手にし、音楽の道を歩み始めました。青春時代にはサイケデリックバンド「フリッツ」に参加。その後、スティーヴィー・ニックスとのデュオ「バッキンガム・ニックス」を結成し、1973年に同名のデビューアルバムを発表しましたが、当時の商業的成功には結びつきませんでした。

1975年、ニックスと共にフリートウッド・マックに加入し、深い影響を与えました。彼はバンドの音楽的方向性をリードし、『ファンタスティック・マック』『噂』『牙 (タスク)』『ミラージュ』などの名作アルバムの制作に貢献しました。特にアルバム『噂』は、全米アルバムチャートのトップに31週間も君臨し、リンジーは広く知られる存在となりました。

バンド活動の一方で、リンジーは1981年にソロアルバム『ロー・アンド・オーダー』を発表し、ヒット曲「トラブル」を世に送り出します。さらに1984年には実験的な作品『ゴー・インセイン』をリリースし、多様な音楽スタイルを表現しました。彼の音楽活動は常に多岐にわたり、ブライアン・ウィルソンやランディ・ニューマンなどとのコラボレーションやプロデュース業務も手がけています。

1987年にはフリートウッド・マックのアルバム『タンゴ・イン・ザ・ナイト』を発表しますが、その直後に突然バンドを脱退しました。その後もソロ活動を行い、1992年には『アウト・オブ・ザ・クレイドル』をリリース。その後しばらくメディアの前から姿を消しますが、1996年にバンドが再結成し、彼も復帰すると、さらに進化したプレイで観客を魅了しました。1997年にはライブアルバム『ザ・ダンス』をリリースし、大きな成功を収めました。

2003年にはフリートウッド・マック名義で新作アルバム『セイ・ユー・ウィル』を発表し、ソロアルバムも次々と制作しました。2006年には『アンダー・ザ・スキン』をリリース。その後も活動を続け、2017年にはクリスティン・マクヴィーとのデュオアルバムを発表しています。

しかし、2018年にフリートウッド・マックとの意見の相違から脱退を余儀なくされ、その後訴訟を起こしましたが和解に至ります。2019年には心臓手術を受け、声帯の損傷も報告されました。この影響で一時音楽活動を休止することになります。

家族

リンジーは写真家のクリスティン・メスナーと結婚しており、3人の子供がいます。彼の兄は1968年メキシコオリンピックの水泳200m個人メドレーで銀メダルを獲得したスタンフォード大学出身のグレッグ・バッキンガムです。

ディスコグラフィ

彼のディスコグラフィには数多くのスタジオアルバム、ライブアルバム、コンピレーションがあります。特にフリートウッド・マックの作品は業界の名盤と称されるものが多く、リンジーの才能を存分に発揮しています。最近の作品でもその影響力は健在です。

リンジー・バッキンガムのキャリアは、彼の独特なスタイルと技術で、多くのアーティストに影響を与え続けています。

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