リヴァ (バンド)

リヴァ（クロアチア語: Riva）は、1980年代後期のユーゴスラビア連邦・クロアチアで人気を博したポップ・バンドです。その短い活動期間にもかかわらず、彼らはユーロビジョン・ソング・コンテストでの優勝という大きな功績を残しました。

リヴァは1988年にザグレブフェスト（Zagrebfest）でデビューを飾りました。このデビューは、彼らの音楽キャリアの始まりを告げるものでした。そして、彼らの楽曲「Rock Me」は、1989年にスイスで行われたユーロビジョン・ソング・コンテストに出場し、137得点を獲得して見事優勝を果たしました。この優勝は、ユーゴスラビア連邦にとって初の快挙であり、クロアチアの音楽史においても重要な出来事として記録されています。

しかし、作家で歴史家のジョン・ケネディ・オコーナー（John Kennedy O'Connor）は、著書「The Eurovision Song Contest – The Official History」の中で、リヴァの優勝は予想外の結果であったと述べています。また、BBCのコメンテーターであるテリー・ウォーガン（Terry Wogan）は、この出来事を大会の「死を告げる鐘」と評しました。これは、リヴァの勝利がユーロビジョンの音楽の方向性に変化をもたらしたことを示唆しています。

グループは1991年に解散しました。ユーゴスラビア紛争の影響や、音楽性の変化などが解散の理由として考えられます。バンドのリーダーであったエミリヤ・コキッチ（Emilija Kokić）は、その後ソロ歌手として活動を続けています。彼女は、リヴァ時代とは異なる音楽スタイルを追求し、ソロアーティストとしての地位を確立しました。

リヴァの音楽は、1980年代後半のポップミュージックの典型であり、キャッチーなメロディーと明るい歌詞が特徴です。彼らの楽曲は、当時の若者を中心に広く支持され、ユーゴスラビア連邦各地で人気を博しました。ユーロビジョンでの優勝は、彼らの音楽をヨーロッパ全体に広めるきっかけとなりました。

リヴァの活動期間は短かったものの、ユーロビジョンでの優勝という歴史的な出来事を通じて、クロアチアの音楽史にその名を刻んでいます。彼らの音楽は、今もなお多くの人々に愛され、記憶されています。

関連情報:
Dalibor Musap's official website (establisher and leader of the group RIVA)
Emilija Kokić's official website

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