リーガン・マクニール

リーガン・マクニール：『エクソシスト』の象徴的キャラクター

リーガン・テリーザ・マクニール（Regan Teresa MacNeil）は、1971年に出版されたウィリアム・ピーター・ブラッティの小説『エクソシスト』の中心的なキャラクターです。その後、1973年に映画化され、さらに1977年の続編『エクソシスト2』、2016年から2017年にかけて放送されたテレビドラマ『エクソシスト』にも登場しました。リーガン役は映画ではリンダ・ブレア、ドラマではジーナ・デイヴィスが演じています。

キャラクター概要

リーガンは、女優クリス・マクニール（エレン・バースティン）の12歳の娘。母親の忙しい仕事と両親の離婚問題に挟まれ、心に不安を抱える少女です。彼女の名前はシェイクスピアの『リア王』に由来しています。内向的で自信を持てない性格のリーガンですが、母への愛情は深く、粘土で作った動物のモニュメントを母に贈るなど、彼女の心は健気です。

クリスは母としての役割を全うしようと奮闘し、リーガンとの時間を大切にしますが、無神論者のため宗教について教えることはありません。しかし、秘書のシャロン・スペンサー（キティ・ウィン）は、クリスに内緒でリーガンにキリスト教の基本的な教えを教えています。

悪魔の憑依

物語が進むにつれ、リーガンは奇妙な変化を見せ始めますが、クリスはそれが神経学的な問題ではないと認識するのに時間がかかります。ついに憑依という可能性を受け入れ、神父デミアン・カラス（ジェイソン・ミラー）に助けを求めます。最初は疑念を抱いていたカラスも、リーガンが古の悪魔パズズに取り憑かれていると確信するようになります。

カラス神父とランカスター・メリン神父（マックス・フォン・シドー）は、リーガンに悪魔祓いを施し、命をかけて悪魔を追い出すことに成功します。その結果、リーガンは憑依された記憶を失いますが、引っ越しの日にダイアー神父（ウィリアム・オマリー）に興味を惹かれ、彼を抱きしめるシーンがあり、完全に記憶を失っていないことがほのめかされます。

続編での成長

続編『エクソシスト2』では、リーガンは16歳になり、ニューヨークで精神科の治療を受けています。彼女はワシントンD.C.での出来事を忘れたと主張し、精神科医は彼女の記憶が抑圧されていると考えます。物語が進むにつれ、彼女にはサイキック・ヒーリングの能力があることが明らかになり、これがかつて悪魔によって攻撃された理由だとされます。

テレビドラマでの展開

テレビドラマ『エクソシスト』では、成長したリーガンが名をアンジェラ・ランス（Angela Rance）に変え、再び悪魔に狙われる様子が描かれています。家族を守るため、彼女は再びパズズとの契約を結び、その結果母親のクリスを失います。リーガンはトマス・オルテガ神父とマーカス・キーン神父の助力を得て、再び悪魔を退治しようと奮闘しますが、今度は半身不随の苦しみに直面します。

現代の動向

2020年12月には、リブート版『エクソシスト』がブラムハウス・プロダクションズによって制作されることが発表され、2021年には映画第1作の続編として新たな三部作が企画されるなど、リーガンの物語は今も多くの人々に影響を与え続けています。エレン・バースティンは再びクリス役として出演する予定ですが、リンダ・ブレアはまだ再演のオファーは受けていないと述べています。

リーガン・マクニールの物語は、恐怖の中にある希望を象徴し、心の葛藤と救済のテーマを通じて多くの観客に深く響いてきました。

もう一度検索