リーガ・エスパニョーラ1931-1932

1931-1932年シーズンのリーガ・エスパニョーラ

このシーズン、スペインのプロサッカーリーグであるリーガ・エスパニョーラの第4回目の大会が開催されました。1931年11月22日にスタートし、1932年4月3日に幕を下ろしたこのシーズンは、特徴的な昇降格や数々の名選手の活躍がありました。

特にマドリードFCが無敗で優勝したことは、このリーグの歴史においても特筆すべき成績でした。彼らはホーム戦では安定した勝利を収め、アウェイでも引き分けやごく僅かな勝利を重ねていきました。最終的には、FCバルセロナとの試合で引き分けに持ち込んでも、総得失点差をもって他チームを押しのけ、栄冠を手にしました。

昇降格の動向

このシーズンの昇格および降格の状況についても注目が必要です。プリメーラ・ディビシオンから降格したのは、昨シーズンの最下位となったバレンシアFCでした。対してセグンダ・ディビシオンからはCEエウロパが昇格を果たしました。

クラブ名の変更

また、この時期の政治的な背景により、いくつかのクラブは名称を変更しました。第二共和政が推進する方針の一環として、君主制に関連するシンボルの使用が禁止されたため、多くの「レアル」称号を持つクラブがその名を改めました。具体的には、レアル・ソシエダがドノスティア・フットボール・クルブ、レアル・マドリードがマドリード・フットボール・クルブといった具合です。これにより、スペインサッカー界の勢力図も少しずつ変化していきました。

シーズンのハイライト

このシーズンのスポーツ的な見所の一つは、マドリードFCの守備力でした。ゼネラル・マネージャーのパブロ・エルナンデス・コロナド氏は、デポルティーボ・アラベスからDFのシリアコとキンコセスをお迎えしつつ、守備陣を強化しました。そして、リカルド・サモラが守るゴールは、「15」というリーグ最少失点を記録しました。サモラの防御率は世間を驚かせ、リーグにおいて17試合で15失点という記録を樹立しました。

攻撃面でも、デポルティーボ・ラ・コルーニャから加入したFWマヌエル・オリバレスが11得点を挙げ、得点ランキングでも2位に食い込む活躍を見せました。

残留争い

一方、降格争いはウニオン・クルブ・デ・イルン、デポルティーボ・アラベス、ドノスティアFC、バレンシアFCなど複数のクラブが繰り広げていました。バレンシアFCは序盤は苦戦していましたが、徐々に調子を上げ、安全圏にあたるポイント差を付けることに成功しました。最終節では、アラベスとイルンが残留をかけた戦いを繰り広げました。結果として、アウェイで負けたイルンが自動降格の憂き目を見ることとなりました。

結論

このように、1931-1932年シーズンのリーガ・エスパニョーラは、マドリードFCの無敗優勝だけでなく、クラブ名の変更や選手個々の記録など、数々の重要な出来事に彩られたシーズンでした。この歴史的なシーズンは、スペインサッカーの流れを変えていく一つの節目とも言えるでしょう。

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