リーダー (マーベル・コミック)

リーダー

リーダー（英: The Leader）は、マーベル・コミックに登場する悪役（スーパーヴィラン）であり、ハルクの宿敵として知られています。スタン・リーとスティーヴ・ディッコによって創造され、1964年に初登場しました。

概要

本名サミュエル・スターンズは、アイダホ州ボイジで生まれ育ち、化学プラントで用務員として働いていました。ある日、放射性物質の移動中に事故が発生し、彼は大量のガンマ線を浴びてしまいます。その結果、彼の肌は緑色に変色し、頭脳が異常発達。超人的な知能を得たスターンズは、自らを「リーダー」と名乗り、犯罪者としての道を歩み始めます。彼の知能は、兄弟である物理学者フィリップを凌駕したいという深層心理に起因するとも言われています。

リーダーは、自作のヒューマノイド軍団を率いて様々な犯罪を計画・実行し、ハルクを何度も苦しめます。しかし、その野望は自身の傲慢さやハルクへの執着によって阻まれることも少なくありません。

能力

リーダーは、ガンマ線の影響により、以下の様な超人的な能力を得ています。

超人的な知能: 無限とも言える知能を持ち、あらゆる情報を瞬時に理解・分析し、応用することができます。パターン認識能力や情報処理能力も極めて高く、未来を予測することも可能です。
テレパシーとサイコキネシス: 一度の臨死体験後、潜在的に秘めていたテレパシー能力とサイコキネシス能力を開花させました。触れた相手の心を操ったり、記憶を消去したり、幻覚を見せたりすることができます。ただし、ハルクのようなガンマ線を浴びた人物には効果がありません。
変身能力: 一時的に元の姿であるサミュエル・スターンズに戻ることも可能でしたが、リーダーとしての記憶を失ってしまうという副作用がありました。

発明品と技術

リーダーは、その高い知能を活かして様々な発明品や技術を開発しています。遺伝子工学やガンマ線に関する知識も深く、特殊車両、兵器、コンピューター、アンドロイド、レーザーピストルなど、数々の高度な技術を駆使した道具を作り出しています。

ガンマ線爆弾
シールドジェネレーター
テレポーテーションツール
ハルク制御装置
自己蘇生機能付き知覚コンピューター

ヒューマノイド

リーダーは、自身のボディーガード、兵士、研究員として機能する「ヒューマノイド」と呼ばれる人造兵士を操ります。ヒューマノイドは、あらゆる状況に対応できるようにプログラムされており、疲労や食欲を感じることはありません。また、衝撃に強いボディを備えています。通常、リーダーの精神によって直接制御されますが、事前に特定の行動をプログラムすることも可能です。

MCU版

マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）では、映画『インクレディブル・ハルク』にサミュエル・スターンズとしてティム・ブレイク・ネルソンが出演しています。日本語吹替は森川智之が担当しました。

MCUでは、まだリーダーへの変貌は描かれていませんが、ブルース・バナー/ハルクの協力者として登場し、彼の血液サンプルを研究しています。若干落ち着きのないマッドサイエンティストとして描かれており、倫理観に欠ける一面も見られます。

『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』での再登場も決定しており、今後の展開が期待されています。

その他の派生作品

マーベルゾンビーズ: ゾンビの一人として登場。
アルティメット・マーベル: MI6のエージェント、ピート・ウィズダムのリブートキャラクターとして登場。肥大化した頭脳を支えるために車椅子に乗っています。

受賞歴

* IGNの「史上最高のコミック本の悪役キャラクター」にて63位（2009年）

もう一度検索