ルイ2世 (コンデ公)

ルイ2世・ド・ブルボン（コンデ公）の生涯

ルイ2世・ド・ブルボン、通称「大コンデ」（1621年9月8日 - 1686年11月11日）は、フランスのブルボン朝に属する貴族であり、優れた軍人として名を馳せた人物です。彼は、コンデ公、モンモランシー公およびシャロレー伯としても知られ、特に三十年戦争やフロンドの乱での活躍によって歴史に名を刻みました。

青春時代と三十年戦争

ルイ2世はブルボン家の分家から生まれ、多くの名将を輩出した環境に育ちました。19歳の頃に三十年戦争に従軍し、1642年にはフランドル方面の司令官に任命されました。

彼は1643年にロクロワの戦いにおいてスペイン軍を撃破し、この勝利はフランス軍の復活と、スペイン軍の威信が傷つく契機となりました。この戦いの後、彼はドイツに移り、モーゼルを攻略し、ドイツ軍を追い返しました。その後のフライブルクの戦いでも勝利を収め、1645年にはネルトリンゲンの戦いでさらなる勝利を刻みました。これらの戦闘での彼の指揮能力と勇敢さは伝説的であり、戦後のフランス国内でも高く評価されました。

フロンドの乱

しかし、彼の急速な昇進と功績は、宮廷での政治的立場を複雑にしました。ルイ13世の死後、幼いルイ14世のもとで、彼は高等法院と新税を巡って対立に巻き込まれました。1648年に勃発したフロンドの乱では、彼は暫定的な権力を持つ一派のリーダーとなり、軍を率いてパリを包囲しました。しかし、同年に逮捕され、1625年には亡命を余儀なくされました。

スペイン軍団としての活動

コンデ公は、1653年から6年間にわたってスペイン軍に参加し、ネーデルラントでフランス軍相手に戦いました。テュレンヌを相手に戦ったものの、次第にフランス軍の優勢の前に押されていきました。しかし、1658年の砂丘の戦いではテュレンヌの圧勝に終わり、彼は度重なる敗北を味わうこととなる。戦争の結果、フランスとスペインの和平が結ばれ、彼はフランスに復帰することができました。

太陽王とその後の功績

復帰した後、ルイ2世は1668年にブルゴーニュ地方の総督となり、1659年にはフランシュ＝コンテを支配下に置くことを企図しましたが、アーヘンの和約でその試みは果たされませんでした。後に、ルイ14世のもとでのフランス・オランダ戦争では重要な役割を果たすも、大きな戦傷を負って戦線を離れることとなります。その後は引退し、文人たちとの交流を楽しみましたが、健康が損なわれていきました。

最期と家族

1686年、フォンテーヌブロー宮殿で65歳でこの世を去りました。彼の遺産は家族に受け継がれ、孫や曾孫たちが引き続き重要な役割を果たしました。彼はその生涯を通じて、フランス軍の誇り高い代表者として多くの人々に記憶されています。今でも彼の名は、17世紀フランスの軍事史において忘れられない存在として語り継がれています。

子女

ルイ2世は1641年にリシュリューの姪と結婚し、3人の子女をもうけました。特に、長男のアンリ3世は後に家系を継ぐことになります。このように、彼の血筋は今なお続いています。

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