ルイ2世 (西フランク王)

ルイ2世：短い治世とその影響

ルイ2世（Louis II、846年11月1日 - 879年4月10日）は、カロリング朝の一員として西フランク国の王位についた人物です。彼は「吃音王」とも呼ばれ、その治世は877年から879年までのわずか2年あまりでした。彼の名前や功績は歴史の中での印象に残る一方で、滞在期間の短さゆえに、詳しい記録は限られています。

生い立ち

ルイ2世は、シャルル2世とその妻エルマントルドとの間に生まれました。877年10月に父が亡くなった際、彼は王位を継承します。同年12月8日に、ランス大司教ヒンクマールの手で戴冠され、正式に西フランク国王となりました。

治世の変遷

治世中、教皇ヨハネス8世はルイ2世に皇帝位を授ける意向を持ち、フランスに向かいました。しかし、教皇がプロヴァンスに到着した際、ルイ2世は重い病にかかっており、結局皇帝位を受けることは叶いませんでした。彼は879年4月にコンピエーニュで亡くなり、その遺体はコンピエーニュのサン＝コルネイユ修道院に安置されたのです。

相続争いとその後

ルイ2世の死後、西フランク国においては彼の2人の息子、ルイ3世とカルロマンの間で王位が争われました。最終的には二人が共に王位を継承し、国を分割統治することになりました。そのため、ルイ2世の短い治世は、後の権力の分配と緊張を生み出す要因となりました。882年には、東フランク王カール3世が皇帝位を獲得します。一方、プロヴァンスではボソ（父の二度目の妻の兄）が独立を宣言し、新たにプロヴァンス王となりました。

家族と子女

ルイ2世は、最初の妻アンスガルド（ブルグント伯アルドゥアンの娘）との間に二人の息子、ルイ3世とカルロマンをもうけました。アンスガルドとは後に婚姻を解消します。

1. ルイ3世（863年 - 882年） - 西フランク王（879年 - 882年）
2. カルロマン（867年 - 884年） - 西フランク王（879年 - 884年）

さらに、ルイ2世は二人目の妻アデライード（パリ伯アダラールの娘）との間にも子女をもうけました。

1. エルマントルド（875/8年 - 914年） - 彼女の娘キュネゴンドはアルデンヌ家のロタリンギア宮中伯ヴィゲリヒと結婚。
2. シャルル3世（879年 - 929年） - 父の死後に生まれ、西フランク王（893年 - 922年）として名を馳せました。

結論

ルイ2世の治世は短命に終わりましたが、彼の子供たちによって西フランク国の未来に影響を及ぼしました。彼の治世は、カロリング朝の重要な時期における権力の移動を象徴するものでもあり、後の歴史の中で忘れられない存在です。

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