ルチアーノ・ベリオ国際作曲コンクール

ルチアーノ・ベリオ国際作曲コンクール

ルチアーノ・ベリオ国際作曲コンクール（Luciano Berio International Composition Competition）は、イタリア・ローマに位置する権威あるサンタ・チェチーリア音楽院が主催する国際的な作曲のコンクールです。

このコンクールは、20世紀後半の音楽界を代表する作曲家の一人であるルチアーノ・ベリオに敬意を表してその名を冠しており、世界中の才能ある若手作曲家たちに焦点を当てています。本コンクールは、2025年現在、国際音楽コンクール連盟（WFIMC）の加盟コンクールの一つとして認定されています。サンタ・チェチーリア音楽院は過去にもベリオの名前を冠さない形でWFIMCに加盟する国際コンクールを開催した実績があり、今回の加盟は音楽院にとって2度目となります。

参加資格に関しては、年齢制限が設けられています。コンクールへの応募は、40歳以下の作曲家を対象としています。

応募と選考

ルチアーノ・ベリオ国際作曲コンクールに応募するには、特定の要件を満たす必要があります。コンクールの規定により、応募者が提出する作品は、応募時点で未発表のものであることは認められていません。つまり、過去に演奏、出版、または何らかの形で発表された作品、あるいは発表が予定されている作品での応募が求められます。

また、応募者は同時に二つの異なる編成の作品を提出する必要があります。具体的には、大編成オーケストラのための作品一つと、室内楽のための作品一つの計二作品です。これにより、作曲家の異なる規模のアンサンブルに対する適応力や表現の幅が評価されます。提出された作品は専門家による審査を受け、優秀な作曲家がファイナリストとして選出・公表されます。

優勝特典

コンクールで優勝した作曲家には、その後のキャリアにおいて非常に重要な機会が提供されます。

優勝者は、コンクールの結果発表後、サンタ・チェチーリア音楽院から新たに3管編成のオーケストラのための楽曲を作曲するよう委嘱されます。この新作は、指定された会場において演奏される予定です。さらに、優勝作品の楽譜は、現代音楽の主要な楽譜出版社であるUE（Universal Edition）から出版されることになります。この委嘱に伴い、優勝者には20,000ユーロの委嘱料が支払われることになっています。

過去の優勝者

これまでにルチアーノ・ベリオ国際作曲コンクールで優勝した作曲家は以下の通りです。

2019年：Yikeshan Abudushalamu
2023年：Enrico Scacciaglia

このように、ルチアーノ・ベリオ国際作曲コンクールは、国際的なプラットフォームを提供し、若手作曲家がその才能を発揮し、プロフェッショナルな活動へと繋げるための重要なステップとなっています。

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