ルナ4号

ルナ4号の概要

ルナ4号（ロシア語：Луна-4）は、1963年にソビエト連邦によって開発された無人月探査機です。この探査機は、月面への初めての軟着陸を達成することを目指していましたが、残念ながら軌道修正に失敗し、最終的には月を通過しました。

設計と構成

ルナ4号は、月面に着陸するための「ランダー」と、月への移動を助ける「飛行ステージ」の2つの部分で構成されていました。全体の質量は1422kgで、ランダーは球形のカプセルでした。そして、ランダーは世界初の月面パノラマ写真を撮影することを計画しており、放射線計も搭載されていました。また、飛行ステージはランダーの減速を助けるために、逆噴射ロケットを備えていました。ランダーは、最終的に着陸直前に飛行ステージから分離され、エアバッグを使用して地表に降下する設計となっていました。

発射と経過

ルナ4号は1963年4月2日にモルニヤ8K78ロケットによって打ち上げられました。探査機は直接月を目指すのではなく、まず地球の周回軌道に入ることになりました。その後、ロケットの第4段が燃焼して月への軌道に乗せる予定でした。しかし、月へ向かう途中で制御装置に問題が発生し、姿勢の制御がうまく行かなくなりました。これにより、中間軌道の修正に失敗してしまいました。

4月5日、ルナ4号は月から8400km離れた地点を通過しましたが、目的を果たすことはできませんでした。探査機は、少なくとも4月7日まで信号を送信し続けました。しかし、ルナ4号は第二宇宙速度に達していなかったため、安定した地球周回軌道には乗れず、最終的には不安定な軌道に留まることとなりました。その結果、摂動により地球の重力圏を離れ、太陽を周回する人工惑星的な運命を辿ったと考えられています。

まとめ

ルナ4号は、ソビエト連邦の宇宙探査の歴史において重要な役割を果たす存在でした。世界初の月面パノラマ写真を撮ることを目指したものの、制御の失敗によって月面着陸には失敗しました。しかし、彼の試みは、その後の多くの月探査計画や技術の発展に寄与したことは間違いありません。

関連項目

• - ルナ計画

参考文献

• - “Luna 4” (英語). NASA - NSSDC. 2008年5月29日閲覧。

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