ルノーコリア・QM6

QM6（キューエムシックス）

QM6は、韓国自動車メーカーのルノーコリアが生産・販売するクロスオーバーSUVであり、2016年に登場しました。このモデルは親会社であるルノーが北京モーターショーで発表した新型「コレオス」を基にしており、韓国市場向けにアレンジが加えられています。正式に発表されたのは、釜山モーターショー2016においてで、QM5の後継モデルとして位置づけられています。

QM6という名称は、韓国でのみ使用されており、その他の地域では2代目「ルノー・コレオス」として販売されています。この車両の特徴は、全ての製造が釜山工場で行われ、80カ国以上に輸出される計画がある点です。これにより、グローバルな展開を目指しています。

メカニズム

QM6の開発はルノーサムスンがリードしており、日産自動車のT32型エクストレイルの技術を活用したCMF C/Dプラットフォームに基づいています。デザインは京畿道のルノーデザインアジアスタジオが中心となり、最新のデザイントレンドを取り入れています。特に、ヘッドライト下に配置されたL字型のLEDは、近年のデザインアイコンとして注目を集めています。

駆動方式には前輪駆動（FF）だけでなく、日産が開発した「オールモード4X4-i」という四輪駆動（4WD）システムも搭載されています。エンジンにはルノー製の2.0L・M9Rまたは日産製の2.0L・M5Rが用意されており、両者ともジヤトコ製のエクストロニックCVTと組み合わされています。

安全装備も充実しており、ABSや両席エアバッグを含む多様な機能が搭載されています。特にアクティブ・エマージェンシー・ブレーキシステム（AEBS）やディスタンス・ワーニング（DW）、レーン・デパーチャ・ワーニング（LDW）などの先進的な安全機能が用意されています。さらに、エンターテイメントシステムはApple CarPlayにも対応し、利便性が高いです。

歴史

初代QM6は2016年9月に韓国市場に投入され、以降いくつかのモデルチェンジを経て進化しています。2017年には安全性能が向上し、2018年にはガソリンエンジンモデルも追加されました。2019年には「THE NEW QM6」としてマイナーチェンジを実施し、ディーゼルエンジンを廃止しつつLPG車を追加しました。また、多目的用途のための免税仕様も設定されました。

2021年には4WDオプションが復活し、2022年には社名変更に伴い「ルノーコリア・QM6」に車名が改められました。2023年には新たに2人乗りの「QM6クエスト」を追加し、商用利用向けの登録が可能な仕様も展開されています。2024年には「ルノー・QM6」としてブランド名が統合される予定です。

車名の由来

QM6という車名は、「Quest」（追求）と「Motoring」（ドライブ）の頭文字を組み合わせたもので、数字の6は中型と準大型車の間に位置することを示しています。

関連項目

• - ルノー・コレオス：兄弟車
• - 日産・エクストレイル：ベース車種
• - ルノーコリア・SM6：関連車両

このように、QM6はデザイン性、機能性、安全性を兼ね備えた魅力的なSUVであり、特に韓国市場での存在感を高めています。

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