ルパン三世 パンドラの遺産

『ルパン三世 パンドラの遺産』

『ルパン三世 パンドラの遺産』は、1987年11月6日にナムコから発表されたファミリーコンピュータ用の横スクロールアクションゲームです。本作は、1971年から1972年に放送された人気アニメ『ルパン三世』を基にしており、ゲームの中でプレイヤーはルパン、次元、五ェ門の3人のキャラクターから選択して冒険を進めていきます。これにより、各キャラクターの特殊能力やプレイスタイルを活かしながら、ストーリーを楽しむことができます。

ゲームの目的と進行

物語は、映画『ルパン三世 カリオストロの城』の後日談として設定されており、ヒロインのクラリスが誘拐された事件から始まります。プレイヤーは、ルパンたちがクラリスを救出し、同時に「パンドラの遺産」を追う過程を経て、様々なステージをクリアすることを目指します。

ゲームは4つのステージから構成されており、各ステージは独自の雰囲気や敵が待ち受けているため、プレイヤーはその都度異なる戦略を取る必要があります。また、キャラクターはミスをすることで囚われの状態になり、仲間を救出しなければ再び使用できなくなります。このような緊張感と戦略性が、ゲームを一層面白くしています。

ステージ構成

1. 屋敷
このステージは、クラリスを誘拐したハルクの屋敷を舞台としています。プレイヤーは屋根の上からスタートし、急坂を使っていくつかの移動を行いながら屋敷内に進みます。敵キャラクターの中には、映画『カリオストロの城』に登場する「ジョドー」に似たキャラクターもいます。

2. チャイナタウン
寺と住宅地から構成されるこのエリアでは、情報を集めるのがキーとなります。ここでは、特定の条件を満たさなければボス戦に進めない仕組みになっています。

3. 港の倉庫
港を進むこのセクションは、敵が強化されており、難易度が一段と上がります。特に後半の倉庫エリアでは、プレイヤーはただ進むだけの過酷な状況に置かれます。

4. エジプト
最後のステージでは、ルパンの愛車「フィアット」を駆使して砂漠を走り抜け、ピラミッドへと向かいます。ここでは特殊な迷路が待ち受けており、敵も非常に手強くなっています。

使用キャラクターとアイテム

各キャラクターはそれぞれ異なる特性を持っています。ルパンは全アイテムを扱えるため、状況に応じた戦略が選べる一方で、次元や五ェ門は特定の攻撃力を持ちながらアイテムが限られています。また、トランシーバーを使うことでキャラクターの切り替えが可能ですが、敵もその間リセットされるため効果的な戦術が求められます。

アイテムには、敵を一掃できる爆弾や、時間限定で空を飛ぶことができるジェット噴射器、水中での移動を可能にするアクアラングなど多彩なものが存在します。これらのアイテムを適切に使用しながら、各ステージの特性に応じた攻略法を考えることが求められます。

評価と影響

本作は、ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』での評価も残っており、読者の投票によるゲーム通信簿では19.87点（満30点）という評価を獲得しました。『ルパン三世』のファンはもちろん、アクションゲーム好きにも楽しめる要素が多く詰め込まれており、今なお多くのプレイヤーに親しまれています。

このような特徴から、『ルパン三世 パンドラの遺産』は、アニメの魅力をゲームとして再現した成功例として、記憶に残る作品となっています。

もう一度検索