ルートf

バラエティ番組『ルートf』：藤井隆と岸本加世子の習い事奮闘記

『ルートf』（ルートエフ）は、中京テレビが制作し、日本テレビ系列で放送されたバラエティ番組です。2003年4月1日から2004年3月30日までの1年間、全52回にわたって放送されました。深夜枠ながらも、個性的な企画と出演者の魅力で人気を博しました。

番組のメイン企画は、藤井隆さんと岸本加世子さんが毎回異なる習い事に挑戦するというもの。東京都内とその近郊にある専門店やカルチャー教室を訪れ、プロの指導の下、様々な技術や技能を習得しようと奮闘する様子が描かれていました。

たとえば、華道や書道といった伝統的な習い事から、料理や陶芸といった創作活動、さらには特殊な技術を要する専門分野まで、幅広いジャンルに挑戦していました。毎回異なるロケ地と習い事によって、視聴者には新鮮な驚きと楽しさを提供していました。

藤井隆さんは、どんな習い事にも真剣に取り組み、持ち前の器用さで難なくこなしていく姿が印象的でした。一方、岸本加世子さんは、持ち前の大らかさと天然さで、時に失敗を繰り返しながらも、視聴者を笑わせる存在でした。特に料理教室での岸本さんの奮闘ぶりは、毎回笑いの絶えない名場面となりました。

番組は、単に習い事に挑戦するだけでなく、それぞれの習い事を通して、職人や講師の方々の人間性や仕事への情熱にも焦点を当てていました。時には、意外なエピソードや専門家のこだわりが紹介され、視聴者にとって新たな発見や学びの機会を提供していました。

2004年1月6日放送分では、「新春！大反省会」と題し、これまで習得した習い事の中から特に印象に残ったものについて、藤井さんと岸本さんが振り返る企画が放送されました。1年間の放送を通して培われた2人の絆と、番組への愛を感じさせる、心温まる回となりました。

『ルートf』は、2004年3月30日の放送をもって終了しました。その後、同じ時間枠では『少年チャンプル』が放送開始されました。当初は『ルートf』と同様に様々なチャレンジをする内容でしたが、放送開始から半年後にはストリートダンス専門番組へとリニューアルされました。

『ルートf』は、深夜番組でありながら、独特の企画と出演者の個性が光る、記憶に残るバラエティ番組でした。藤井隆さんと岸本加世子さんの絶妙なコンビネーションと、毎回異なる習い事への挑戦は、多くの視聴者にとって忘れられないエンターテインメントとなりました。番組で紹介された様々な習い事や職人技は、視聴者に新たな発見と感動を与え続けたことでしょう。放送時間帯も、当初は火曜24:28～24:58でしたが、『スポーツMAX』の放送時間変更に伴い、2003年10月からは火曜24:23～24:53に繰り上げられました。

スタッフには、構成に安達元一氏、チーフプロデューサーに安部田公彦氏らが名を連ねています。番組の成功には、彼らの企画力と制作力も大きく貢献したと言えるでしょう。

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