レイシア・クラレンドン

レイシア・レネー・クラレンドン（Layshia Renee Clarendon、1991年5月2日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンバーナーディーノ出身のプロバスケットボール選手です。現在はWNBAのミネソタ・リンクスでシューティングガードとして活躍しています。

カリフォルニア大学バークレー校（UCバークレー）で才能を開花させ、2013年のWNBAドラフトで9位指名を受け、インディアナ・フィーバーに入団しました。クラレンドンは、WNBAにおいてノンバイナリーおよびトランスジェンダーであることを公表した初の選手として知られています。

バスケットボール選手としての実績

クラレンドンは、2009年にバンコクで開催されたFIBA U19世界選手権にアメリカ代表として出場し、チームの優勝に貢献しました。また、2018年のFIBA女子バスケットボール・ワールドカップにもアメリカ代表として出場し、再び優勝を経験しています。

社会運動家としての活動

クラレンドンは、LGBTQ+コミュニティに関する啓発活動に力を入れており、講演や執筆を通じて社会的な理解を深める活動を積極的に行っています。自らもトランスジェンダーおよびノンバイナリーであることを公表しており、その姿勢は多くの人々に勇気を与えています。

WNBAコミッショナーのキャシー・エンゲルバートは、クラレンドンの公表に対し支持を表明し、彼女がWNBAの一員であることを誇りに思うと述べました。ニューヨーク・リバティやWNBA選手組合も、クラレンドンのトランジションを支持しています。

また、クラレンドンはWNBAに対し、社会問題への積極的な関与を働きかけてきました。WNBAは、2014年にアメリカのプロスポーツリーグとして初めてLGBTQ+を支持する立場を公表するなど、社会的に進歩的な姿勢を示しています。2020年の夏には、ブラック・ライヴズ・マター運動が広がり、クラレンドンをはじめとする選手たちがWNBAを通じて人種差別に反対するメッセージを発信しました。特に、ブリオナ・テイラーが警察官に射殺された事件を取り上げ、#SayHerName（彼女の名前を言おう）キャンペーンを通じて社会変革を訴えました。

私生活

クラレンドンはキリスト教徒でもあり、シスジェンダーでないことや異性愛者でないことなどを理由にキリスト教から排除される人々に対し、信仰の可能性を示唆しています。2017年にはジェシカ・ドランと結婚し、2020年には第一子が誕生しました。

クラレンドンの活動は、バスケットボール界にとどまらず、社会全体に大きな影響を与えています。彼女の勇気ある行動と社会への貢献は、多くの人々にとってインスピレーションとなっています。

もう一度検索