レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー

レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー：ハリウッドの裏側を描く犯罪ドラマ

『レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー』は、2013年から2020年までアメリカ合衆国の有料チャンネル「ショウタイム」で放送された犯罪ドラマシリーズです。初回放送時にはショウタイム史上最高の視聴者数を記録するなど、高い人気を誇りました。

物語は、ロサンゼルスを舞台に、敏腕フィクサーとしてセレブたちの問題を解決するレイ・ドノヴァンとその家族を中心に展開します。レイは、大手法律事務所「ゴールドマン＆ドレクスラー」に所属し、様々な事件やトラブルを巧みに解決していきますが、その裏では、家族や過去の因縁に苦しむ姿が描かれています。特に、20年の服役を終え仮出所した父ミッキー・ドノヴァンは、レイとその兄弟たちにとって厄介な存在であり、彼らの生活に常に影を落とします。

レイは、警察やFBI、そして敵対する組織といった様々な勢力と対峙しながら、交渉術と機転を活かして窮地を乗り越えていきます。華やかなハリウッドの裏側で繰り広げられる、陰謀や暴力、そして人間関係の複雑さをリアルに描写した作品となっています。

キャストは、リーヴ・シュレイバー演じるレイ・ドノヴァンを筆頭に、個性豊かな俳優陣が勢揃いしています。レイの妻アビー、兄テリー、弟ブレンダンといった家族関係、そしてレイを支える部下たちとの人間関係も物語の重要な要素となっています。

特に、ジョン・ヴォイト演じる父親ミッキー・ドノヴァンは、シリーズ全体を通して大きな影響力を持つ存在です。彼の予測不能な行動は、常にレイたちを危険に晒し、物語に緊張感を与えています。

シリーズは全7シーズンに渡り放送され、高い評価を得ました。当初はシーズン8まで制作される予定でしたが、最終的にシーズン7で終了し、その後、完結編となるテレビ映画『レイ・ドノヴァン ザ・ムービー』が制作・放送されました。

日本では、海外ドラマ専門チャンネル「スーパー!ドラマTV」で放送され、多くの視聴者から支持を得ています。また、DVDも発売されており、繰り返し視聴できるようになっています。

主要な登場人物は以下の通りです。

レイモンド（レイ）・ドノヴァン: リーヴ・シュレイバー演じる主人公。敏腕フィクサー。
アビー・ドノヴァン: ポーラ・マルコムソン演じるレイの妻。
テレンス（テリー）・ドノヴァン: エディ・マーサン演じるレイの兄。パーキンソン病を患っている。
ブレンダン（バンチー）・ドノヴァン: ダッシュ・マイホック演じるレイの弟。アルコール依存症である。
ミッキー・ドノヴァン: ジョン・ヴォイト演じるレイの父。20年の服役後、仮出所する。
アヴィ: スティーヴン・バウアー演じるレイの右腕。元IDF兵士、元モサド工作員。
リーナ: キャサリン・メーニッヒ演じるレイの部下で広報担当。
ダリル: プーチ・ホール演じるレイの母親違いの弟。プロボクサー。
ブリジット・ドノヴァン: ケリス・ドーシー演じるレイの娘。
コナー・ドノヴァン: デヴォン・バグビー演じるレイの息子。

その他、レイの雇い主であるエズラ・ゴールドマンやリー・ドレクスラー、様々な関係者など、多くのキャラクターが登場し、複雑に絡み合う人間関係を描いています。

シリーズは、単なる犯罪ドラマではなく、家族の絆や葛藤、人間の本質といったテーマを深く掘り下げている点が特徴です。ハリウッドの裏側を舞台にした緊迫感あふれるストーリー展開と、魅力的なキャラクターたちは、多くの視聴者を魅了しました。

また、シリーズ中に登場するテリー・ドノヴァンの経営するボクシングジムのセットは、ロサンゼルスの3121 Beverly Blvd, Los Angeles, CA 90057に組まれたという裏話もあります。

『レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー』は、その緻密なストーリーと個性的なキャラクター、そしてハリウッドの裏側を描いたリアルな描写によって、高い評価を受け、多くの賞にもノミネート・受賞しています。2013年にはCritics' Choice Television Award for Most Exciting New Seriesにも選ばれており、第71回ゴールデングローブ賞では、リーヴ・シュレイバーが主演男優賞にノミネートされ、ジョン・ヴォイトが助演男優賞を受賞するなど、高い評価を得ています。

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