レオニード・パセチニク

レオニード・イヴァノヴィチ・パセチニクは、1970年3月15日にウクライナのルハーンシクで生まれました。彼の父親は社会主義財産の監視を行う部門で働いており、一家は後にロシアのマガダンへと移住しました。

パセチニクはドネツク高等軍事政治学校を卒業後、ウクライナ保安庁ルハーンシク州局に勤務し、密輸取締の任務に携わりました。2006年8月15日には、大規模な密輸事件を担当し、その手腕が評価されて一躍有名になりました。この事件での職務に対する誠実さが認められ、2007年3月にはヴィクトル・ユシチェンコ大統領からウクライナ従軍勲章を授与されました。

2014年のウクライナ騒乱をきっかけに、ルハーンシク州の親ロシア派勢力が「ルハーンシク人民共和国」を樹立し、ウクライナからの独立を宣言しました。パセチニクはこの動きに同調し、ウクライナ政府から離反し、ルハーンシク人民共和国を支持しました。同年10月9日には、ルガンスク人民共和国の国家保安省大臣に任命され、要職を担うこととなりました。

2017年11月24日、当時のルガンスク首長イゴール・プロトニツキが、内務大臣イゴール・コルネットによる事実上のクーデターで失脚すると、ルガンスク政府はパセチニクを次の選挙までの首長代行として指名しました。翌日の11月25日には、人民評議会がプロトニツキの辞任を全会一致で可決しました。

2018年11月11日、ルハーンシク首長選挙が実施され、パセチニクは68.3%の得票率で当選を果たし、同月21日に正式にルハーンシク首長に就任しました。その後、2021年12月6日には、ロシア与党の統一ロシアから党籍を与えられ、モスクワで開かれる年次総会にも招待されました。

2022年9月30日、ロシアがルガンスク人民共和国を併合する条約が調印され、同年10月4日にはパセチニクがルガンスク人民共和国の首長代行に任命されました。この間、彼はウクライナ保安庁での経歴から、ルガンスク人民共和国の要職を歴任し、同地域の政治的変動において重要な役割を果たしています。

もう一度検索