レジデン都市505

レジデン都市505

『レジデン都市505』は、『ヤングエース』(角川書店)で2012年から2014年まで連載された、美川べるのによる日本の漫画作品です。各話は「○○軒目」と数えられます。

あらすじ

漫画家の桐秋生は、新たな住まいを求めてレジデンシティビル南練馬へ。一見すると問題がありそうな物件でしたが、大家の佐倉梓に勧められ、住むことに。しかし、桐が漫画家だと知った佐倉は態度を一変させます。その原因は、既に住んでいた漫画家の御堂華音の存在でした。こうして、一風変わったマンションでの生活が始まるのです。

登場人物

主要人物

桐 秋生(きり あきお)
本作の主人公。レジデンシティビル南練馬に引っ越してきた漫画家。ペンネームは本名そのまま。もじゃもじゃの髪で顔の右側を隠しているのが特徴です。担当編集者からは「草食系文系男」と評される、常識的でポジティブな性格の持ち主。温泉とお好み焼きが好きで、温泉目当てで入居しました。
同業者の乃木坂成実に恋心を抱いていますが、恋愛禁止令があるため、なかなか進展しません。普段はツッコミ役ですが、乃木坂のことになると暴走することも。また、御堂に対しては容赦ない発言をすることも。
作風は派手さのないシンプルなラブストーリー。デビュー作は『ねじまきランチタイム』。『少女エース』ではシリーズ読み切りを掲載し、人気を得ています。

佐倉 梓(さくら あずさ)
レジデンシティビル南練馬のオーナー兼管理人。漫画家の御堂華音のせいで、漫画家に対して偏見を持っていますが、桐に対しては比較的普通に接しています。彼への呼び名は「桐くん」。便利屋も営んでいます。

御堂 華音(みどう かのん)
『少女エース』で少女漫画「恋色プリズム」を執筆している女性漫画家。レジデンシティビル南練馬の住人。御堂華音はペンネームで本名は不明。
ベテラン作家ですが、だらしない性格で、桐からは「端から端まで最低」と評されるほど。猫好きで酒に弱いです。しかし、漫画に対する観察眼は意外と優れています。
部屋は非常に散らかっており、本人曰く「床にたまった物よけながらジャミロクワイのPVみたいな動きで生活している」とのこと。飾らない性格で、鳥羽トーマや乃木坂には好意的に解釈されています。
恋愛に関してはかなり変わった願望を持っており、自分より売れている漫画家とは恋人同士になりたくないと考えています。前作『まかまか』の主人公である速見敦志は従兄弟です。

有栖川(ありすがわ)
『少女エース』のベテラン編集者。通信先の上司からは「アリス」と呼ばれています。御堂の担当。ゴスロリファッションに身を包んだ小柄な女性。
年齢は不詳。「おばちゃん」は禁句です。敏腕編集者で、担当作家のネームから全てを読み取る能力を持っています。

レジデンシティビル南練馬の住人

鳥羽 トウマ(とば トウマ)
レジデンシティビル南練馬に引っ越してきた漫画家。部屋は405号室。本名は「羽鳥冬馬」。少年マンガ業界で人気の若手作家。
心が広く、裏表のない優しい性格の持ち主。乃木坂成美のファンであり、桐からは恋のライバルとして警戒されていますが、同時に好意も抱かれています。

少女エースの関係者

乃木坂 成美(のぎさか なるみ)
『少女エース』の看板作家である若手美少女漫画家。スタイルが良く、少女漫画のヒロインのような美人。御堂曰く「売れっ子で外見も良くて若くて性格もいい」女性。レジデンシティビル南練馬に取材に訪れ、桐に恋心を抱かれます。
美人で真面目で優しい性格の上に料理も上手という完璧な女性ですが、天然な一面も。地方のマイナーなゆるキャラが好きで詳しいです。

真道 帝(しんどう みかど)
『別冊少女エース』の編集者。新人作家の面倒を見ています。桐秋生の熱狂的なファンで、彼の作風の変化を許せない人物。中性的な顔立ちをしています。

用語解説

レジデンシティビル南練馬
度重なる増改築の結果、ちょっとした街ほどの規模になったマンション。現代警察や大家も介入できないスラム街も存在します。桐に「九龍城」と形容されました。

恋色プリズム
御堂が描いている少女漫画。アニメ化、映画化もされています。キャッチコピーは「『好き』と、『嫌い』と、『愛してる』と、すべてあげよう恋をするなら」。

月刊少女A関係者恋愛禁止令
『少女エース』に関わる者は恋愛を禁止するという掟。しかし、結果を出せば特例として認められることもあります。

* 春風☆ライムソーダフロート
桐が『少女エース』に初めて描いた読み切り作品。女監督の内藤ツカサによって実写映画化されました。

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