レスリー・マッコーエン

レスリー・マッコーエン（愛称：レス・マッコーエン）は、1955年11月12日にエディンバラで生まれ、2021年4月20日に65歳で亡くなりました。彼は、1970年代に世界的な人気を博したベイ・シティ・ローラーズのリード・ボーカルとして知られています。

ベイ・シティ・ローラーズ時代

15歳で学校を中退後、最初のバンドThresholdに参加。1973年末にベイ・シティ・ローラーズに加入し、1978年までリード・ボーカルを務めました。彼の加入は、初代ボーカリストのゴードン・"ノビー"・クラークの脱退を受けたものでした。マッコーエンが在籍した時期は、バンドが最も多くのレコードセールスを記録し、世界中でコンサートを行った全盛期でした。しかし、1978年末にバンドはマッコーエンと袂を分かち、マネージャーのタム・ペイトンも解雇。バンドはローラーズと改名し、ダンカン・フォールを新たなリード・ボーカルに迎え、ロック志向を強めました。

ソロ活動と晩年

ベイ・シティ・ローラーズ脱退後、マッコーエンはソロ活動を開始し、自身のバンド、エゴ・トリップを結成。ポップ路線を追求しました。古巣のメンバーとの問題から、ベイ・シティ・ローラーズ時代に人気を博した日本やドイツで活動しました。1980年代後半には、音楽プロデューサーのディーター・ボーレンによってドイツで再び脚光を浴びました。1990年にはユーロビジョン・ソング・コンテストのイギリス予選に参加し、テレビ投票で4位に入賞。また、1980年にはザ・タイガースのカバー曲「銀河のロマンス (SILVIE MY LOVE) / 花の首飾り (YOU'RE THE WOMAN FOR ME) 」をリリースし、日本で話題を呼びました。1990年代以降は、往年のメンバーや新たなメンバーとベイ・シティ・ローラーズの楽曲を演奏する活動を続け、2013年以降は「ベイ・シティ・ローラーズ」名義のバンドを率いて来日公演も頻繁に行っていました。

私生活

マッコーエンは、私生活で様々な困難に直面しました。19歳の時にデートレイプの被害に遭い、1975年には自動車事故で高齢の女性を死亡させて有罪判決を受けました。1970年代後半からは、アルコール依存症や薬物依存症にも苦しみました。1983年に日本人女性の月岡啓子と結婚し、息子をもうけましたが、夫婦関係は複雑で、男性との性的関係にも依存していたとされています。2008年から2009年にかけては、依存症克服を目指すテレビ番組『Living Rehab』に出演し、自身の両性愛について妻の前で告白しました。

死

2021年4月20日、マッコーエンは自宅で亡くなりました。死因は公表されていません。

レスリー・マッコーエンは、ベイ・シティ・ローラーズのリード・ボーカルとして世界を魅了し、その後も音楽活動を続けましたが、私生活では様々な苦悩を抱えていました。彼の音楽と人生は、多くの人々に記憶されることでしょう。

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