レッドカード

レッドカード

レッドカード（英：Red Card）は、主にスポーツの試合において悪質な反則行為を行った選手に対して、審判が提示することで退場処分を告げるためのサインです。特にサッカー、ラグビーをはじめ多くのスポーツで活用されています。

サッカーにおけるレッドカード

サッカーでは、レッドカードは特に悪質なファウルに対する罰則として、国際サッカー評議会（IFAB）が定めた「サッカー競技規則」に基づいて使用されます。第12条の「ファウルと不正行為」において、レッドカードは退場となる反則を犯した選手に対し、審判がその旨を知らせる手段として位置付けられています。

以下の行為がレッドカードの対象となります：
1. 相手の得点チャンスを阻止するハンドの反則（GKを除く）。
2. 相手選手の決定的な得点機会を不正に妨害する反則（「DOGSO」）。
3. 極めて不正な行為や、攻撃的、または侮辱的な発言など。
4. 同じ試合内での2枚目のイエローカードによる退場。

改正による新規定

2016年のルール改正により、ペナルティーエリア内でのハンドによる退場処分は特定の条件下（意図的でない場合など）で警告に変更されることとなりました。2024年にはペナルティーエリア内でハンドによる得点機会の阻止も、意図的でない場合は退場ではなく警告に変更されるルールが導入されます。

他のスポーツにおけるレッドカード

ラグビー

ラグビーでは、レッドカードが示されると選手は完全に退場となり、代替選手の投入はできません。試合の進行には様々なカードが関連しており、イエローカードは一時退場の罰です。2024年以降は「20分レッドカード」という新たなルールも追加され、退場選手の復帰が可能な制度が設けられました。

ハンドボール

ハンドボールにおいては、「失格」と呼ばれ、相手に危害を加えたりスポーツマンシップに反する行為を行った場合に与えられます。失格となった選手は試合から完全に退出しなければなりませんが、2分後に代わりの選手が入ることが許されます。

アイスホッケー

アイスホッケーでは、重大な反則行為に対して「ゲームミスコンダクト・ペナルティー」や「マッチ・ペナルティー」が存在し、これに該当する選手は一定時間ベンチに留まることになります。

バレーボール

バレーボールでは、主審からレッドカードを示されることで相手チームに1点加えられ、選手は試合から退場します。

陸上競技

陸上競技でも、トラック種目においてフライングなどで失格となった選手にレッドカードが提示されることがあります。

比喩的な使い方

「レッドカード」はスポーツの領域を超えて、禁止行為や処分を示す比喩としても使われます。たとえば、警察が軽微な違反をした自転車運転者に対して発行する「自転車レッドカード」などがあります。

結論

レッドカードは、スポーツにおける重要な規律を維持するための手段であり、その適用範囲やルールは年々進化しています。選手や観客ともに、その意義を理解しながら試合を楽しむことが重要です。

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