レッドシャツ

レッドシャツとは

レッドシャツ、または赤シャツ、赤服とは、フィクションにおいて登場した瞬間に命を落とすキャラクターを指す言葉です。この概念は、特に人気のあるテレビシリーズ『宇宙大作戦』（英語版では『Star Trek』）に由来しています。このシリーズでは、赤い制服を身にまとった保安部員が頻繁に危険に直面し、すぐに死亡する傾向がありました。これにより、レッドシャツの存在は、主要キャラクターたちが直面する危険度を視覚的に示す手段として機能しました。

レッドシャツの起源

『宇宙大作戦』の第1シーズンにあたるエピソード『コンピューター人間』では、初めてレッドシャツが登場しました。このエピソード以降、作品内で死亡した乗組員の多くが赤いシャツを着ていたことが明らかになりました。具体的には、全59人のうち43人が赤い制服をまとっており、これは全体の73%に及びます。さらに、後の作品『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』に関する書籍『Legends of the Ferengi』でも、保安部員が生存できるのは第2幕までであると指摘され、この傾向が一層強調されました。

2009年に公開されたリブート版『スター・トレック』でも、登場キャラクターのひとりが早い段階で命を落とす場面があり、それを赤い服に象徴させることで、元シリーズへのオマージュが捧げられました。

レッドシャツの応用と他メディアへの影響

このようなレッドシャツの概念は、他のメディアにおいても広く引用され、赤い服を着たキャラクターはしばしば運命的に短命な存在として描かれることが多くなっています。一例として、映画『ギャラクシー・クエスト』では、レッドシャツの扱いをパロディ化したキャラクターであるガイ・フリーグマンが登場します。

また、作家ジョン・スコルジーの著作『Redshirts: A Novel with Three Codas』も、レッドシャツのキャラクターを題材にしたパロディ的な小説として評価されています。この作品は、ヒューゴー賞とローカス賞のSF長編部門の受賞作として広く知られています。さらに、PCゲーム『Redshirt』もこのテーマに基づいた作品と言えるでしょう。

まとめ

レッドシャツという言葉は、もともと『宇宙大作戦』から派生したものであり、固定された役割を持ちながらも短命であるキャラクターを象徴しています。このコンセプトは、さまざまなメディアでの死亡フラグを描く際に、特にそのキャラクターに特有のテーマ、すなわち運命的な不幸が付きまとっていることを示すために用いられています。

このように、レッドシャツはキャラクターの運命を表現する一つの手法であり、フィクションの中での死亡の象徴としてその名を馳せています。

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