レッドブル・アレーナ

レッドブル・アレーナ

レッドブル・アレーナ（Red Bull Arena）は、オーストリア・ザルツブルク州の州都に位置するサッカー専用スタジアムで、2003年に初めて完成し、2010年には大規模な拡張工事が完了しました。現在、このスタジアムは30,200人を収容でき、オーストリア・ブンデスリーガの強豪レッドブル・ザルツブルク（Red Bull Salzburg）のホームグラウンドとしても知られています。

スタジアムは、元々18,200人の収容能力を持つ施設でしたが、2005年に始まった拡張計画により新たに改築されました。拡張工事は2007年に完了し、記念すべき初戦として、同年7月25日にレッドブル・ザルツブルクと名門アーセナルFCの親善試合が開催されました。この試合では、レッドブル・ザルツブルクが1-0で勝利を収め、多くの観客で賑わったスタジアムは、サッカー熱に包まれました。

当初、スタジアムの正式名称は「EMシュターディオン・ヴァルス・シーツェンハイム」でしたが、レッドブル・ザルツブルクが自らのための名称「ブッレン・アレーナ」として宣伝したことで、一般市民の間にこちらの名称が広まりました。混乱を避けるため、2008年7月に正式名称が「レッドブル・アレーナ」に統一され、現在はその名で知られています。

スタジアム内部には、チームのオフィス、ロッカールーム、メディカルルームに加え、オフィシャルファンショップや飲食店も併設されています。特に注目すべきは、レッドブル社が運営するレストラン「ブルズ・コーナー」です。こうした施設により、観客は試合を楽しみながら、レッドブルのブランドに触れることができる独特の体験を得られます。

このスタジアムの一つの特徴は、レッドブル社の創業者であるディートリヒ・マテシッツ氏の意向により、かつてピッチに人工芝が使用されていたことです。しかし、2010年には天然芝に改装され、現在はより伝統的なサッカー場としての姿を取り戻しています。また、周辺にはレッドブル・ザルツブルクのチームがトレーニングを行う「タクサム・レッドブル・トレーニングセンター」があり、選手たちの育成にも力を入れています。

ザルツブルクの美しい風景に囲まれたこのスタジアムでは、観客と選手との距離が非常に近く、サポーターの熱気を間近で感じられることでも評判です。このような特異な環境は、観戦体験を一層特別なものにしています。

レッドブル・アレーナは、そのデザインの現代性のみならず、地域のサッカーカルチャーやレッドブル社の影響力を体感できる場所となっており、訪れる者に新たな感動を提供するサッカースタジアムです。

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