レティシア

レティシア（Leticia）

レティシアはコロンビア最南部のアマソナス県に位置する県都です。この町はアマゾン川の主要な港の一つであり、観賞用の熱帯魚の積み出し場所として長い歴史を持っています。2016年の人口は約26,400人であり、アマゾン川の左岸にあり、コロンビア、ブラジル、ペルーの国境が交わる場所としても知られています。

歴史

レティシアは1867年にペルー人によって設立されました。その後、1911年にはペルーとコロンビアの間に小規模な国境紛争が発生しましたが、1922年にはサロモン・ロサーノ条約により両国間で合意がなされ、この論争に終止符が打たれました。この条約によってレティシアはコロンビアの領土とされる一方で、ペルーはエクアドルに対して主張していたプトゥマヨ川以南の地域の領有権が認められました。条約は1928年に批准されましたが、その内容はペルー人には不評であり、極秘裏に結ばれたものでした。

1932年には、約200人のペルー人がレティシアの公共の建物を占拠し、それに対抗してコロンビア・ペルー戦争が勃発します。この戦争の際、ペルーの大統領は暗殺される事態となりました。1933年には戦闘が続きましたが、国際連盟の調停により同年の5月に休戦が成立し、最終的には1934年に紛争地域がコロンビアの領土となることが決定されました。

この争いにもかかわらず、コロンビア政府はレティシアのペルー人住民に対しては配慮を示し、忠誠心を確保するためにボゴタから新たな住民を移住させました。1940年代から1965年にかけて、ボゴタから移住した多くの人々が今でもレティシアに居住しており、都市は着実に拡大を続けています。これに伴い新たな大通りも建設されましたが、観光業や農業が依然としてこの町の経済の主軸を成しています。

気候

レティシアは熱帯雨林気候に属し、年間を通じて降雨が多い地域です。この特徴的な気候は、豊かな自然環境と多様な生態系を育み、観光業には大きな利点となっています。

文化と文学

レティシアを舞台にした著名な文学作品には、高野秀行の著作『巨流アマゾンを遡れ』があり、2003年に集英社から出版されています。

まとめ

レティシアはその歴史的背景と美しい自然環境、そして独特な文化により、多くの人々を魅了しています。観光に訪れる際は、この町の豊かな文化と歴史をぜひ体験してください。

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