レモンの天使

『レモンの天使』

『レモンの天使』は、1971年10月から1972年3月にかけてフジテレビ系列で放送された青春ドラマです。全26話で構成されたこの作品は、東宝によって制作され、毎週月曜日の夜7時に放送されました。

このドラマは、ネットワークで人気を博した吉沢京子が主演を務めており、彼女の演じる原ゆかりを中心に展開される物語は、看護学校「東京明和医大附属准看護学院」を舞台にしています。物語の主なテーマは、看護婦を目指す少女たちの青春と友情、そして彼女たちの成長です。特に、仕事への情熱や職業的根性が描かれており、いわゆる「職根（職業根性）ドラマ」とも言われています。

物語の中心となるキャラクターは、明るく元気な15歳の少女・原ゆかり（演：吉沢京子）と、彼女としばしば対立するライバル・矢島明美（演：青木英美）、そして親友である石川珠子（演：松原麻里）です。この三人は、学院の入学式で初めて出会い、学院内で繰り広げられる若者たちの恋愛模様や友情の葛藤を描いています。入学早々、ゆかりと明美は衝突を起こし、中卒組と高卒組の対立に巻き込まれていく様子がリアルに描かれています。

また、他のキャラクターたちも物語に彩りを添えています。例えば、教師の清水先生（演：竜雷太）や、看護婦たち、さらにはゲストキャラクターたちが物語に重要な役割を果たします。これにより、若者たちの成長や挑戦がより深く、色彩豊かに表現されています。

この作品は、脚本を櫻井康裕が手掛け、監督には児玉進が名を連ねています。また、主題歌は『レモンの天使』、副主題歌は『波が愛を』で、歌はザ・ヴァイオレッツによって披露され、音楽的な面でも視聴者を引きつけました。

さらに、作品は週刊少女コミックにおいて小林ひでこによるコミカライズも行われ、多くのファンを魅了しました。そして、2023年4月には、50周年を記念してコレクターズDVDが発売予定です。

『レモンの天使』は、青春の爽やかさや葛藤、成長を描いた作品として多くの視聴者の心に残る名作です。魅力的なキャラクターたちと緻密なプロットで構成されたこのドラマは、今もなお多くの人々に愛され続けています。

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