レンデルシャムの森事件

レンデルシャムの森事件：英国を騒がせたUFO事件の真相

1980年12月27日、イギリス・サフォーク州のレンデルシャムの森で発生したUFO遭遇事件は、今もなお多くの謎に包まれています。当時、米軍が駐留していたウッドブリッジ基地近くの森で起きたこの事件は、複数の米兵によって目撃され、公式な報告書も作成されたことから、UFO目撃例の中でも特に有名なものの一つとして知られています。

事件の概要

1980年12月27日午前3時、ウッドブリッジ基地の警備兵が、レンデルシャムの森に正体不明の光体が降下していくのを目撃しました。3名のパトロール兵が森へ向かうと、光り輝く金属製の三角形の飛行物体を発見。物体は赤と青の光を放っており、近づくと姿を消したと報告されています。

翌日、飛行物体が目撃された地点には3つの窪みが発見され、微量の放射能が検出されました。さらに翌日には、森から「太陽のような光」が目撃され、それが分裂して消え、直後に3つの星のような物体が現れて、鋭角的に移動する様子が観測されています。

これらの出来事は、当時の基地司令官チャールズ・I・ホルト中佐を含む複数人によって目撃され、ホルト中佐が報告書にまとめました。この「ホルト文書」は、後に情報公開法によって公開され、大衆の目に触れることとなりました。

様々な証言

事件後、複数の関係者から証言が出ています。

スティーヴ・ロバーツ（仮名）の証言：総司令官のゴードン・ウィリアム将軍が宇宙人と話をしているのを多くの軍人が目撃したという証言。宇宙船の搭乗員が修復作業をしており、写真も撮影されたものの、上級将校によって没収されたとされています。
ジェームズ・アーチャー（仮名）の証言：森の中に3つの脚を持つ三角形の飛行物体があり、青・赤・白色の光を放っていたという証言。物体に近づくと無線機が作動しなくなり、内部には「ロボットのような」何かがいたとされています。
ラリー・ウォーレン軍曹の証言：森の中で「内部が透き通って見える黄色い光を放つ円盤」を目撃したという証言。円盤は金属製のドーム型UFOに変貌し、表面にはウォーレン自身の姿や近づく兵士の姿が映し出されていたとされています。ウォーレンはその後、空軍基地で口外しないよう誓約させられ、除隊処分となっています。

これらの証言は、詳細な点で食い違う部分も多く、信憑性を疑う声も上がっています。

事件に対する様々な見解

レンデルシャムの森事件については、様々な見解が存在します。

UFO着陸説：ホルト中佐をはじめとする基地関係者は、UFOの着陸は公式に認めていますが、宇宙人の存在は否定しています。
オーフォードネス灯台誤認説：UFO目撃者たちが、オーフォードネス灯台の光を誤認して騒ぎ立て、引っ込みがつかなくなっているだけだとする見解もあります。
軍の秘密実験隠蔽説：政府が軍の最高機密に属する宇宙船の実験の失敗を、UFO事件に仕立てて隠蔽しているという説も唱えられています。

その後の展開

2009年には、ピーター・ターティルと名乗る男性が「あの事件は自分の仕業だった」と名乗り出ましたが、その証言の信憑性には疑問の声が上がっています。また、2013年には、アメリカで行われた公聴会で、レンデルシャム事件についての新たな証言が得られたとされています。

レンデルシャムの森事件は、40年以上が経過した現在も、その真相は謎に包まれたままです。目撃者の証言、公式文書、様々な説が錯綜する中で、真実は一体どこにあるのでしょうか。

この事件は、未確認飛行物体、宇宙人、そして政府の陰謀といった、人々の想像力を掻き立てる要素を多く含んでおり、今後も議論の対象となり続けるでしょう。

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