「レースのカーディガン」は、
1988年8月24日に東芝EMI / EASTWORLDからリリースされた
坂上香織さんのデビュー
シングルです。フジテレビ系アニメ『
キテレツ大百科』のエンディングテーマとして起用され、当時、大きな話題を呼びました。
キャッチコピーは『かおり、深呼吸。』。
リリース形態
EP、8cmCD、CTの全3形態で発売され、それぞれのジャケット写真が異なるという、趣向を凝らしたリリースでした。さらに、初回プレスジャケットには特殊な加工が施されており、坂上さんのイニシャルを模したロゴマーク「Sk」マークをこすると「香織のかおり」がするという、フレグランスカプセル入りの透明なセロファン状のシールが貼付されていました。
プロモーション
プロモーション配布用として「スペシャルプレスキット」が製作されました。その内容は、坂上さんをイメージしたフローラルの香りの特製石鹸(白色・楕円形)と、プロフィールや歌手デビューまでのバイオグラフィー、インタビューなどを掲載したフォトブックレットが封入されていました。通常サイズのCDケースに8cmCDを納め、ディスクには坂上さんのロゴマーク「Sk」マーク(黒色)入りの特製8cmCD用アダプタ(白地)が装着されていました。これらは
ウレタンケースに収納され、マスコミ関係者に配布されました。ちなみに、このアイテムの特製石鹸のフローラルの香りは、各3媒体のジャケットに貼付されたシール「香織のかおり」と同じ香りでした。
プロモーションビデオ
PVの監督は
大林宣彦さんが務めました。尾道三部作のロケ地として知られる
広島県尾道市で、
1988年7月1日から
7月5日までの5日間、総勢30名以上のスタッフによって撮影が行われました。
PVでは、坂上さんがノスタルジックな少年と少女「わたしが憧れているボク」「影、夢見るもう一人のわたし」、そして坂上さん自身の「十四歳のわたし(香織)」の3役を演じ分け、合成編集によって3役の共演を披露しています。この映像は、同年9月に発売された1stビデオ『香織の、―わたし ものがたり。』(
VHS:FK030-7001 / LD:FV025-7001、仮題は『ゆらゆら夏の影法師』)の編集版であり、マスコミ用であるPVのみに使用されたカットや衣裳も登場しています。このビデオ作品の
VHSジャケットの背表紙やLDジャケットの裏面にも、「香織のかおり」がするという特殊加工が施された「かおりシール」が貼付されていました。
「レースのカーディガン」は、
坂上香織さんの歌手としてのスタートを華々しく飾った、記憶に残る一曲と言えるでしょう。様々なメディアを駆使したプロモーション戦略も、当時の音楽業界において斬新な試みでした。
収録作品
アルバム
映像作品
脚注
注釈
出典