ロイヤル・オードナンス

ロイヤル・オードナンス（Royal Ordnance plc）は、かつて存在したイギリスの軍需企業です。この企業は、爆発物から、リー・エンフィールドのような銃器、それらの弾薬、さらにはチャレンジャー戦車などの軍用車両に至るまで、幅広い製品を製造していました。

1985年1月2日、ロイヤル・オードナンスは公社として設立されました。その際、イギリス政府が管理していたロイヤル・オードナンス・ファクトリー（Royal Ordnance Factories; ROFs）の大部分が、この新しい公社の所有となりました。これにより、ロイヤル・オードナンスはイギリスにおける主要な軍需品メーカーとしての地位を確立しました。

しかし、その歴史は長くは続きませんでした。1987年4月、ロイヤル・オードナンス plc は、ブリティッシュ・エアロスペース（BAe）によって買収されました。その後、1999年にブリティッシュ・エアロスペースはBAEシステムズへと改編されました。この買収と改編を通じて、ロイヤル・オードナンスは徐々にBAEシステムズの一部となっていきました。

買収後も、ロイヤル・オードナンスという名称、あるいはRO ディフェンスという名前は、約20年間使用され続けました。この期間中、かつての名称は、製品ブランドや企業の一部門の名前として、一定の認知度を保っていました。しかし、2004年になると、BAEシステムズは組織再編を行い、ロイヤル・オードナンスはBAEシステムズ・ランド・システムズの一部門に組み込まれることになりました。これにより、ロイヤル・オードナンスという名称は公式には使用されなくなりました。

ロイヤル・オードナンスの歴史は、イギリスの軍需産業の変遷を象徴しています。公社化、買収、そして組織再編を通じて、その名称は消えましたが、かつてこの企業が製造した製品は、今もなお歴史の中にその名を刻んでいます。

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