ロケ・コルデロ

ロケ・コルデロ（Roque Cordero, 1917年8月16日 - 2008年12月27日）は、20世紀のパナマを代表する作曲家の一人です。

パナマ市の出身で、音楽家としての初期の教育を受けた後、アメリカ合衆国に留学し、本格的に音楽の研鑽を積みました。作曲をエルンスト・クルシェネクに、指揮をディミトリ・ミトロプーロスという、それぞれ著名な音楽家に師事し、作曲家、指揮者としての基礎を築きました。クルシェネクからは作曲の理論や技法を、ミトロプーロスからはオーケストラの指揮法や音楽解釈について学び、その後の音楽活動に大きな影響を受けました。

1938年にパナマに帰国すると、パナマ国立交響楽団の音楽監督に就任し、パナマの音楽文化の発展に貢献しました。また、1950年から1966年までの長きにわたり、国立音楽研究所の教授として、次世代の音楽家の育成に尽力しました。教育者として、多くの学生を指導し、パナマの音楽教育の向上に貢献しました。

その後、再びアメリカ合衆国に渡り、1969年からインディアナ大学の教授として教鞭を執りました。1972年からはイリノイ州立大学の教授となり、作曲と音楽理論の指導に当たりました。アメリカの大学で教える傍ら、作曲活動も継続し、数多くの作品を発表しました。

晩年はオハイオ州に居住し、2008年にデイトンで生涯を閉じました。彼の作品は、パナマの民族音楽の要素と、ヨーロッパの現代音楽の技法を融合させたもので、国際的にも高い評価を受けています。

主な作品としては以下があげられます。

交響曲第1番（1947年）
小管弦楽のための8つの小品（1948年）
田園狂詩曲（1953年）
交響曲第2番（1957年）
ヴァイオリン協奏曲（1974年）
弦楽四重奏曲第3番（1977年）

これらの作品は、彼の作風を代表するものであり、現在でも演奏される機会が多くあります。ロケ・コルデロは、パナマの音楽史における重要な人物の一人として、その名が記憶されています。

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