ロコ・モーション

ロコ・モーション

「ロコ・モーション」（原題: "The Loco-Motion"）は、1962年にアメリカのシンガー、リトル・エヴァによってリリースされたシングルです。この曲は、作詞にジェリー・ゴフィン、作曲にキャロル・キングが携わり、編曲をラリー・ノレッドが担当しました。リリースから61年以上が経過した現在でも、この曲は数々のアーティストにカヴァーされ続け、音楽史に名を刻む重要な作品となっています。

業績と評価

「ロコ・モーション」は、Billboardの週間ランキングで1962年8月25日に第1位を獲得し、その年の年間ランキングでは第19位にランクインしました。また、音楽雑誌『ローリング・ストーン』による「オールタイム・グレイテスト・ソング500」では359位に選ばれています。

この曲の成功は、リトル・エヴァが「ザ・クッキーズ」というガール・グループのベビーシッターをしていた際に、ジェリー・ゴフィンとキャロル・キング夫妻に発掘されたことに始まります。彼らは彼女の歌声を耳にし、その才能を見抜いて楽曲制作を提案しました。初めは「ディー・ディー・シャープ」に提供される予定でしたが、リトル・エヴァのデモ録音を聴いた2人は、彼女であることが明らかになりました。

カヴァー版の数々

「ロコ・モーション」は、その後も多くのアーティストによってカヴァーされてきました。1962年にはフランスのシンガー、シルヴィ・ヴァルタンや日本の伊東ゆかりが日本語で歌っています。グランド・ファンクは1974年にハードロック調にアレンジしたバージョンでリリースし、ビルボード誌で週間ランキング第1位を獲得しました。特にこのバージョンはグランド・ファンクの最大のヒットとして知られています。

1980年にはキャロル・キング自身が「Pearls: Songs of Goffin and King」というアルバムでセルフ・カヴァーも行っています。その後、1986年にはエマーソン・レイク・アンド・パウエルがインストゥルメンタル版をリリースし、1993年にはMi-Keによりカヴァーされるなど、世代を超えて親しまれています。

カイリー・ミノーグ版の成功

特に注目すべきは、オーストラリアの歌手カイリー・ミノーグによるカヴァーです。彼女は1987年にこの曲でデビューし、オーストラリアでは7週連続でNo.1を獲得しました。1988年に彼女はこの曲を再レコーディングし、「The Loco-Motion」というタイトルで全世界に向けて発売しました。このバージョンも評価され、アメリカのビルボードで第3位を記録し、彼女のキャリアの中でも最大のヒットをもたらしました。

まとめ

「ロコ・モーション」は、デビュー当初から現在にかけて多くのアーティストに愛され、さまざまなスタイルで再解釈され続けている名曲です。この曲はリトル・エヴァにとって出発点であり、音楽における影響力を持った作品として、ミュージックシーンの歴史に名を刻んでいます。音楽への情熱が詰まったこの曲を通じて、さまざまな世代のファンに愛され続けることでしょう。

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