ロサリオ・ムリージョ

ロサリオ・マリア・ムリージョ：ニカラグア共同大統領の生涯と政治

ロサリオ・マリア・ムリージョ・サンブラナ（1951年6月22日 - ）は、ニカラグアの政治家、詩人であり、現在は夫であるダニエル・オルテガと共に共同大統領を務めています。彼女はニカラグアの政治において重要な役割を果たしており、その経歴は多岐にわたります。

生い立ちと革命への参加

ムリージョはマナグアで、紡績業を営む家庭に生まれました。母方の叔父はニカラグアの英雄、アウグスト・セサル・サンディーノです。彼女はカトリック学校で中等教育を受け、イギリスの高校、ケンブリッジ大学、ニカラグア国立自治大学で学びました。

1969年のサンディニスタ革命の際には、自宅をゲリラの避難所として提供しました。1970年代初頭には、新聞社「ラ・プレンサ」で働き、内乱の疑いで逮捕、その後コスタリカやパナマへ亡命。亡命先のコスタリカでダニエル・オルテガと出会い、1979年のソモサ政権崩壊後にオルテガと帰国、同棲を始めました。2005年にはカトリック教会との和解のため、オルテガと正式に結婚しています。

政治家としての台頭

ムリージョは、オルテガ政権下でスポークスマンとしての役割を果たし、市民権評議会議長も兼任しました。2017年から2025年まで副大統領を務め、2016年の総選挙ではオルテガの副大統領候補として出馬しました。

しかし、その政治手腕には賛否両論があります。国会議員であった実娘がオルテガから虐待を受けたと告発した際、ムリージョは娘を擁護せず、オルテガを支持したことは物議を醸しました。2018年には総選挙後のデモで多数の死傷者が出たことも、彼女の評価を複雑にしています。

共同大統領への道

2025年1月30日、オルテガが提案した、ムリージョに絶対権力を与える『共同大統領』への憲法改正案が国民議会で承認されました。これにより、夫妻による統治体制が強化され、彼女の権力はさらに拡大しました。

人物像

ムリージョは厳格なカトリック教徒であり、マリア崇敬を実践しています。また、ニューエイジの思想も持っているとされています。

ロサリオ・マリア・ムリージョは、激動のニカラグア現代史を生き抜き、政治家として独自の道を歩んできました。その功績と Controversies は、今後も議論の対象となるでしょう。

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