ロジャー・トラウトマン

ロジャー・トラウトマン：ファンクの革新者

ロジャー・トラウトマン（Roger Troutman, 1951年11月29日 - 1999年4月25日）は、アメリカ合衆国出身のファンクミュージシャンであり、音楽プロデューサーとしてもその才能を発揮しました。彼は、自身の兄弟たちと結成したザップ（Zapp）のリーダーとして、1980年代のファンクシーンに大きな影響を与えました。

生い立ちとキャリアの始まり

1951年、オハイオ州ハミルトンで生まれたロジャー・トラウトマンは、幼い頃から音楽に親しみ、兄弟たちと共に音楽活動を始めました。ザップは、P-Funk勢のブーツィー・コリンズらの助けを得てデビューを果たし、デビューアルバムに収録された"More Bounce to the Ounce"がたちまちヒットしました。この曲は、その独特なグルーヴと、ロジャーの革新的なトークボックスの使用で、多くのファンを魅了しました。セカンドアルバムには「ダンス・フロア」「ドゥーワ・ディティ」などが収録され、より充実したファンクアルバムとして評価されました。

ソロ活動とプロデュース

1981年、ロジャーはソロデビューを果たし、「悲しいうわさ」や「ソー・ラフ、ソー・タフ」などのヒット曲をソウルチャートに送り込みました。その後も、ザップとソロの両方でアルバムをリリースし続け、その音楽的才能を発揮しました。また、彼は他のミュージシャンのプロデューサーとしても活動し、シャーリー・マードック、ボビー・グローバー、シュガーフット、ディック・スミス、ニュー・ホライズンズ、ヒューマン・ボディなどのアーティストを手がけました。ロジャーとザップは日本での公演も数多く行い、日本のファンにも愛されました。

突然の死

1999年、ロジャー・トラウトマンは悲劇的な死を迎えました。彼は射殺体で発見され、メディアの報道によれば、兄弟のラリー・トラウトマンによって殺害されたと伝えられています。ラリーはその後、現場近くの車内で死亡しているのが発見され、ロジャー殺害後に自殺を図ったと見られています。享年47歳でした。

ディスコグラフィー

ソロアルバム

The Many Facets of Roger (1981年)
The Saga Continues (1984年)
Unlimited! (1987年)
Bridging the Gap (1991年)

映画・サウンドトラック

* A Thin Line Between Love & Hate: Music From The Motion Picture (1996年) - 邦題:バッドフェロー

音楽的な影響とレガシー

ロジャー・トラウトマンの音楽は、ファンク、R&B、エレクトロなどの要素を融合させた独特のスタイルで、後の音楽シーンに大きな影響を与えました。特に、彼のトークボックスの使い方は革新的であり、多くのミュージシャンに影響を与えました。彼の音楽は、今もなお多くの人々に愛され、その革新的な精神は、音楽史に永遠に刻まれています。

関連事項：ファンク

外部リンク：
ワーナーミュージック・ジャパン - ロジャー
HEAVY FUNK SYSTEM - ZAPP & ROGER　の巻

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