ロスコー・タナー

ロスコー・タナーのプロフィール

ロスコー・タナー（Roscoe Tanner、1951年10月15日生まれ）は、アメリカのテネシー州チャタヌーガ出身で、元男子プロテニス選手として知られています。彼は主に1970年代に活躍し、特に彼の強力なサーブが注目されました。タナーはシングルス自己最高ランキングで4位まで上昇し、ATPツアーではシングルスにおいて16回、ダブルスにおいて13回の優勝を果たしました。

タナーのテニスキャリアの中で最も光輝く瞬間は、1977年に全豪オープンで優勝したことです。この大会は年頭に1月と年末の12月に行われましたが、タナーが優勝を果たしたのは1月の開催で、決勝戦ではアルゼンチンのギリェルモ・ビラスを相手に、6-3, 6-3, 6-3のストレート勝ちを収めました。この勝利は彼のテニス人生における重要な成果として位置づけられています。

その後、1979年にはウィンブルドンでの男子シングルス決勝に進出しました。この年のタナーは、すでに大会3連覇を果たしていた伝説的な選手、ビョルン・ボルグと対戦し、試合は非常に接戦となりました。結果的にはタナーはボルグに7-6, 1-6, 6-3, 3-6, 4-6で敗れることになりますが、この戦いは彼の記憶に残る試合の一つとなりました。タナーにとっては、ボルグの連覇を阻止するチャンスだっただけに、残念な結果ではありました。

タナーのキャリアは1974年から1981年までの間に続き、数々の大会で優勝を重ねましたが、1985年1月にテネシー州メンフィスでの大会での一回戦敗退をもって、現役を引退することになりました。

引退後のロスコー・タナーは、コンペティションから離れ、多くの困難に直面することになりました。彼は様々な犯罪行為に関与し、数回にわたって刑務所生活を余儀なくされました。このような彼の変わり果てた姿は「堕ちた英雄」と形容され、かつて輝かしいテニスキャリアを持っていた彼の姿との対比が際立っています。

今日、ロスコー・タナーはその成功と影響力だけでなく、それに伴う苦難についても語られる選手となりました。テニス界の一時代を代表する彼の足跡は、今もなお多くの人々の記憶に残っています。

もう一度検索