ロッタちゃん はじめてのおつかい

『ロッタちゃん はじめてのおつかい』

『ロッタちゃん はじめてのおつかい』（スウェーデン語: Lotta 2 - Lotta flyttar hemifrån）は、アストリッド・リンドグレーンの児童文学を原作とするスウェーデンの映画です。1993年に製作され、「ロッタちゃん」シリーズの映画としては第2作にあたります。

物語の概要

物語は、スウェーデンのヴィンメルビューに暮らす5歳の女の子、ロッタを中心に展開されます。ロッタは両親、兄、姉との生活を送っており、特に愛着を持っているのがブタの縫いぐるみ、バムセです。ある朝、ロッタはバムセが兄と姉にいじめられる夢を見て、不機嫌に目を覚まします。さらに、母親から着心地の悪いセーターを着るように言われ、ロッタは家族への不信感を募らせ、家出を決意します。

映画は、ロッタの家出をきっかけに、5歳児ならではの激しい自己主張と、それを受け止めながらも少し困惑する周囲の人々の日常を、オムニバス形式で描いています。

キャスト

ソフト版とNHK-BS2版で吹き替え版が存在します。

公開と日本での反響

本作は1993年にスウェーデンで公開され、その後周辺国でも公開されました。しかし、スウェーデンでの公開から6年以上経った2000年、日本で劇場公開され、予想外のヒットを記録しました。原作者であるリンドグレーンの作品は日本でも一定の知名度がありましたが、スウェーデン映画の継続的な公開の経験が少ない日本で、本作が劇場公開に至った背景には、映画評論家の古谷文雄の熱意がありました。

古谷は、映画における子供の描かれ方に違和感を抱いており、1996年に映画年鑑で本作のロッタがセーターを破る場面の写真に強い印象を受けました。その後、日本での上映を目指し、1998年に手がけたインド映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』の成功を機に、妻と会社を設立し、配給に向けて動き出しました。1999年の年賀状にロッタの写真を掲載したところ、関係者の目に留まり、公開が決定しました。

2000年1月から恵比寿ガーデンシネマで公開された本作は、奈良美智が担当したポスターや、子持ちの観客への託児サービスなどが話題を呼び、動員8万人、興行収入1億2000万円の大ヒットとなりました。同年6月には前作の『ロッタちゃんと赤いじてんしゃ』も公開され、同時期に他のスウェーデン映画も上映されるなど、スウェーデン映画への注目が高まりました。

そして2024年3月1日より、2Kリマスター版としてリバイバル公開され、日本語吹替版も初めて劇場で公開されました。公式サイトも新しくなり、再び多くの人々がロッタちゃんの魅力に触れる機会となっています。

外部リンク

映画『ロッタちゃん』公式サイト
映画『ロッタちゃん』公式 (@Lottaeden2024) - X（旧Twitter）
ロッタちゃん はじめてのおつかい 有限会社エデン
ロッタちゃん はじめてのおつかい - allcinema
ロッタちゃん はじめてのおつかい - KINENOTE
Lotta 2 - Lotta flyttar hemifrån - オールムービー（英語）
* Lotta 2 - Lotta flyttar hemifrån - IMDb（英語）

もう一度検索