ロドニー・クロウエル

ロドニー・クロウエル：カントリーミュージックの詩人

ロドニー・クロウエル（Rodney Crowell）は、1950年8月7日生まれのアメリカを代表するミュージシャンであり、特にカントリーミュージックのシンガーソングライターとして広く知られています。彼は、ホット・カントリー・ソングスで5つのナンバーワン・シングルを獲得しており、そのすべてが1988年のアルバム『ダイアモンズ＆ダート』からのものです。また、彼は他のアーティストのために曲を書き、プロデュースもしています。

生い立ちと音楽への目覚め

テキサス州ヒューストンで生まれたクロウエルは、音楽一家の中で育ちました。祖父は教会の聖歌隊のリーダー、もう一方はブルーグラスのバンジョー奏者、祖母はギターを弾き、父親はバーやホンキートンクでセミプロとして歌っていました。11歳で父親のバンドでドラムを叩き始め、10代の頃にはヒューストンの様々なガレージロックバンドで演奏していました。

キャリアの始まり

1972年、クロウエルは音楽のキャリアを追求するためにナッシュビルに移り住み、ジェリー・リードに見出され、ソングライターとしての仕事を得ました。その後、ソングライター仲間のガイ・クラークと出会い、そのソングライティングに大きな影響を受けました。エミルー・ハリスは、アルバム『緑の天使』にクロウエルの楽曲「Bluebird Wine」を収録し、彼に会いたいとリクエストしました。1975年、クロウエルはハリスのバッキングバンド「ホット・バンド」に参加し、リズムギターを担当しました。

ソロとしての成功

1977年、クロウエルはヴィンス・ギル、トニー・ブラウンらとバンド「チェリー・ボムズ」を結成。1978年にはワーナー・ブラザース・レコードとソロ契約を結び、デビューアルバム『Ain't Living Long Like This』をリリースしました。その後もアルバムをリリースし、カルト的な人気を集めました。1982年には、ボブ・シーガーのアルバムに収録された「Shame on the Moon」が、ビルボード・ホット100で2位を記録する大ヒットとなりました。

コロンビア・レコード時代と更なる飛躍

1986年、クロウエルはコロンビア・レコードと契約し、アルバム『Street Language』をリリース。1988年には、アルバム『ダイアモンズ＆ダート』から5枚のナンバーワンシングルを連続で生み出し、一躍トップアーティストの仲間入りを果たしました。1990年には、「After All This Time」でグラミー賞最優秀カントリーソングを受賞。

その後の活動

1990年代以降も、クロウエルはソングライターとして、アラン・ジャクソン、キース・アーバン、ティム・マグロウなど、多くのアーティストに楽曲を提供し、ヒットを連発しました。2001年にはアルバム『The Houston Kid』をリリースし、ソロアーティストとしての活動を再開。2014年には、エミルー・ハリスとのデュエットアルバム『オールド・イエロー・ムーン』で、グラミー賞最優秀アメリカーナアルバム賞を受賞しました。

受賞歴

グラミー賞
最優秀カントリーソング（1990年、「After All This Time」）
* 最優秀アメリカーナアルバム（2014年、『オールド・イエロー・ムーン』）

私生活

クロウエルは過去に数回の結婚を経験しており、その中にはロザンヌ・キャッシュ（ジョニー・キャッシュの娘）との結婚も含まれています。現在はクラウディア・チャーチと結婚し、ナッシュビルの南に家を構えています。

ロドニー・クロウエルは、その才能と音楽への情熱によって、カントリーミュージック界に多大な貢献をしてきました。彼の作品は、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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