ロバート・マカルピン

ロバート・ユージニアス・マカルピン（1862年5月5日 - 1950年2月2日）は、アメリカ南長老ミッションから派遣された最初の宣教師の一人として、日本のキリスト教史にその名を刻んでいます。

アラバマ州アーディスビルで生まれたマカルピンは、サウスウェスタン・プレスビテリアン大学とコロンビア大学で学び、神学の知識を深めました。1885年（明治18年）12月11日、彼はグリナン宣教師と共に日本へと旅立ち、その宣教活動を開始します。

最初に赴任したのは高知でした。彼は高知共立学校で教鞭を執りながら、キリスト教の教えを広めました。その熱心な働きかけにより、20人の生徒が洗礼を受け、信仰の道へと導かれました。また、高知教会の設立にも深く関わり、その基礎を築きました。

1887年（明治20年）10月7日、マカルピンは同じく宣教師であったジェームス・ハミルトン・バラの娘、アンナと結婚しました。その後、名古屋に移り、開拓伝道に力を注ぎました。A・E・ランドルフと協力し、女子教育の重要性を認識し、金城学院大学の設立に尽力しました。さらに、金城教会の設立にも関わり、地域社会におけるキリスト教の拠点を築きました。

1920年（大正9年）には、高知県須崎に拠点を移し、伝道活動を続けました。1927年（昭和2年）には、愛知県豊橋に移り住み、精力的に伝道を行いました。長年にわたる日本での宣教活動の後、1932年（昭和7年）6月に引退し、同年10月1日にアメリカへと帰国しました。

1950年、マカルピンはアメリカで生涯を閉じました。彼の遺体は、祖国への貢献を称えられ、ヴァージニア州アーリントン国立墓地に埋葬されました。

高知共立学校からは、後に著名となる和田三郎、萱野長知といった人材が輩出されました。マカルピンの教育者としての功績もまた、見逃すことはできません。

参考文献
* 『日本キリスト教史大事典』教文館、1988年

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